M&Aとは
M&Aとは「Mergers and Acquisitions」の略で、企業の合併や買収のことを指します。
2000年代のライブドアショックなどを経験してきた私には、ネガティブなイメージが強いのですが、本来はポジティブなものです。
例えば、売る側からすると、資金調達や生き残りなどを目的としたものになるでしょう。
買う側からすると、自社で持っていないノウハウを手に入れるとか、新規事業の立ち上げなどを目的としたものが考えられるでしょう。
売る側、買う側ともに何らかのメリットがあっての戦略の一つとなるでしょう。
DDTの戦略
日経ビジネス誌の最新号に「売られた社員 20の運命」という特集が組まれていました。
その中でサイバーエージェントの傘下にある、プロレス団体のDDTも取り上げられていました。
DDTは私の好きな団体の一つで、会場にも見に行くことがあります。
DDTはこれまでにないプロレスを様々な形で提供してきていて、人気団体となりました。
何年か前に両国国技館に観戦に行ったときも、お客さんが大勢入っていましたし、長時間をすっかり忘れてしまう楽しさがありました。
DDTの成長は、高木社長の手腕によるところが大きいのでしょう。
記事によると高木社長が、サイバーエージェントの藤田社長に連絡をとって譲渡をもちかけたようです。
既に人気団体として確立してきていたのに、全株式を譲渡したというところに、高木社長のすごさを感じます。
DDTからすると、サイバーエージェントの傘下に入ることで、資金面ではさらに大きいことが出来るようになります。
またAbemaTVというメディアを通じて、世間に訴求することが出来るようになってきて、認知度も上がっていることでしょう。
先日はニューヨーク興行も成功させてきたばかりです。
サイバーエージェントからすると、既に出来上がっているコンテンツを手に入れたというだけでも十分に価値があることでしょう。
先日、AbemaTVでDDTの路上プロレスを放送していたので見ましたが、とても面白かったです。
新日本プロレスがブシロードの傘下に入ったことでビジネスを大きく成長させました。それに匹敵する力を今後DDTが手に入れてもおかしくないと、楽しみにしています。
買収されて失敗したプロレス団体もあるので、M&Aがいつもうまくいくと言うわけでは、もちろん無いわけですが。
かつて世界最大の団体WWEは上場したことで、それまでにやってきた過激なパフォーマンスが出来なくなるという事態がありました。
DDTが上場企業のサイバーエージェントグループにいることで、今までやってきたようなことが出来なくなる、ということは起きないことを祈りたいです。
まあ、藤田社長もAbemaTV内でアントンやディーノと絡んでいたところを見ると大丈夫な気がします。