昨日の参議院選挙ですが、選挙前とは思えないくらい盛り上がっていなかったという印象がありました。この選挙期間中、演説を耳にすることがなかったのもあるかもしれません。個人的に興味を持てなかっただけだったのでしょうか。
実際のところ投票率は48.8%で過去2番目の低さだったそうです。投票率だけを見ると世間的にもあまり盛り上がっていなかったようにも思えます。
10月の消費税増税、改憲、社会保障の問題など、テーマはあったと思うのですが。
さて消費税ですが、このままいくと10月にも増税ということになるのでしょう。2014年に5%から8%に上がるとなったときには駆け込み需要といって、税率の低いうちに買い物をしておこうといった動きがあったのですが、今回の増税に関しては今のところ駆け込み需要の動きはあまり見えないようです。
私個人としては、わざわざ買うほど欲しいものがないというのもありますし、当時に比べてメディアが大騒ぎしていないため気にしていないというところです。
また近年、実質賃金は減っている、すなわち物価は上がっているけど、それに伴った賃金上昇となっていないというのも消費に繋がらない一因でしょう。名目賃金は上がっているかもしれないけど、実際に景気がいいなあという感じはしないのです。
先日興味深い記事を見ました。最低賃金が上がっている一方で、最低賃金近辺の収入の人の割合が増えているというのです。
厚生労働省が出している指標に「影響率」というものがあり、これは最低賃金を上げたときに、最低賃金を下回っている人がどのくらいいるかを示した数字です。
最低賃金が発表されれば、それを上回る賃金を払わなければいけません。その発表がされて、賃金が変更される前の時点で、改正後の最低賃金を下回っているかどうかということです。
それが2000年代前半は2%弱だったそうです。それが昨年2018年度は13.8%にまで上がっています。
この数字をどう捉えるか、私は最低賃金は上がっているが、そこの景気が追いついておらず、雇用者はギリギリのラインで賃金を支払っているのだろうと見ます。
数字によっては一見、景気が上がっていると錯覚しますが、実際にはそんなことはないんだよという数字も出ているわけです。案外、数字を見るよりも肌感覚の方が正しいのかもしれません。