非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

パチンコ屋跡地に思いを馳せる

2000年代の前半に、ある就活支援会社で働いていたことがあります。当時はひどい就職氷河期であって、就職先を求める大学生、専門学校生がセミナーに集まるものの中々希望するような企業が募集をかけておらず気の毒に思ったものでした。

そんな不況の中、募集をかけていたのが飲食業界、スーパー業界、そしてパチンコ業界でした。飲食やスーパーは不景気であろうと必要なものですから分からないでもなかったのですが、パチンコは娯楽ですから不景気にでも強いというのに当時は驚いたものでした。

考えてみるに、不景気でも娯楽にはお金をかけるということもあるでしょうし、不景気なのでギャンブルで儲けようと考えたのかもしれませんし、そもそも中毒性のあるものなので不景気でも関係ないというものであったのかもしれません。

街中を歩いていてふと気づいたのですが、パチンコ店がここ数年で次々と閉店しているのです。その跡地にどこも入らないため当時の賑やかさとのギャップで祭りの後みたいな感じになっているところもチラホラあるのです。

かつてはパチンコ市場は30兆円規模であったのが、17年時点では19兆5400億円となったそうです。また遊技人口は3000万人ほどだったのが1000万人を割り込んだようです。パチンコ業界が縮小しているのが数字にハッキリ現れていたのです。

それでも19億を超える市場規模、1000万人ほどの遊技人口と考えると大きいとは思いますが、市場規模が3分の1ほど減少したと考えるとダメージは大きいですね。

また遊技人口が3分の1ほどになったのに、市場規模は3分の2ほどを維持しているというのは逆に残ったユーザーがすごいのか、ライトなユーザーがいなくなったのか、まあ面白い結果だなと感じました。

ユーザーが減ったことで、中小の会社と大会社との間で顧客の奪い合いになっているようです。また機械の高騰、店舗の大型化に伴う投資の必要性など、資金繰りが厳しくなってきているようです。

さらに改正風営法施行により、ギャンブル性の高いパチンコ台が廃止されたことにより収入が落ちているようです。最近では1パチという1円で玉1つという従来の4分の1の金額で遊べる台もあるようですね。パチンコ好きな人は長い時間遊べるのでいいと言っていましたが、お店からすると回転率が低く経営には厳しいものとなるのでしょう。

パチンコ店の経営が厳しいということは、パチンコ台を作っている会社、また台に使う電子部品などを作っている会社にも影響が出ますから経済に与える影響もそれなりに大きくなっていることでしょう。

お店が閉店すると跡地にパチンコ屋さんが出来て「またパチンコ屋ができたよ」なんて言っていた時期もありました。そこからすると随分環境が変わったものです。