非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

現在価値を計算してみよう

投資の話をするとよく言われるのが「損をしたくない」「元本保証されていないものは怖い」というものです。

そして「預金をしておくのがいい」「定期預金がいい」という話をされます。

そういうときに必ず(一応)言うのが、物価が上昇したら、インフレになったら、現金を持っていても価値は下がってしまうんだよ、という話です。「いや元本割れしないのだから大丈夫」という風に言われて終わるんですけどね(笑)。

将来価値を求める

お金の価値が下がってしまうという話をする前に、金利によりお金が増える場合を考えてみましょう。

例えばちょっと多めで、年利が10%の場合を考えてみましょう。1万円を運用した場合、翌年には10%増えるので11,000円になります。翌年には12,100円になります。

具体的な計算は以下の通りです。

1年目 10,000円×1.1=11,000円
2年目 11,000円×1.1=12,100円

これは複利運用された場合であります。

さて2年目の計算は

10,000×1.1×1.1

となります。つまり

10,000×1.1^2

となります。「^」は「キャレット」というそうで、べき乗を表します。上の式は1.1の2乗となります。

ではn年後にいくらになっているかというと

10,000×1.1^n

となりますね。

ちなみに10年後には

10,000×1.1^10≒25,937

となります。

現在価値を求める

では逆に現在価値を求めてみましょう。現在価値とは例えば1年後の10,000円は今のいくらに相当するかということになります。

実は将来価値の逆の計算をすればよいのです。

年利10%のときに、1年後の10,000円は今の価値にすると

10,000÷1.1≒9,091円

2年後の10,000円は

10,000÷1.1÷1.1≒8,264円

2年後の計算は次のように表せます。

10,000÷(1.1^2)

つまり将来の金額を、率をべき乗したもので割るのです。

ではn年後の10,000円の現在価値はどうなるかというと

10,000÷(1.1^n)

となります。

ちなみに10年後の10,000円の現在価値は

10,000÷(1.1^10)≒3,855円

となります。


実際にはここまで高金利の世界にはいないので、目に見えてお金の価値が下がったと感じることはないかもしれませんが、現在価値の考え方を知っておくと、ちょっとモノを知っている人になった気がします。

CFPの試験でも、さんざん計算したものです。

私が初めて現在価値の考え方に出会ったのは「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本を読んだときです。天下のバフェット氏も取り入れている?考え方ですから、知っておいて損はないはず、です。