非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

文喫六本木に行って、本屋さんについて考えてみた

文喫六本木という本屋さんに行ってきました。

bunkitsu.jp

ニュースで見て知ったのか、きっかけは忘れてしまったのですが、入場料を払って入る本屋さんというコンセプトに興味をひかれたのでした。東京に行ったついでに文喫六本木さんに行ってみることにしました。

場所は地下鉄六本木駅から降りてすぐのところ、そう言えば六本木ヒルズに行くと必ず寄っていた青山ブックセンターのあった場所ではないだろうか?と思ったので場所はすぐに分かりました。

中は一部、無料でも入れるスペースがありますが、そこより奥は有料となります。かつての青山ブックセンターと中の作りは同じになっていて、青山ブックセンターに行ったことのある方なら分かると思うのですが、レジから階段を上がった中2階とでもいうのでしょうか、少し上がったところからが有料スペースとなります。

さて有料スペースに入ってみようということで料金を支払ったところ1980円でした。どうやら土日祝日は値段が高く1800円+消費税ということのようです。平日は1500円+消費税のようです。

有料スペースは書棚と、読書スペースとなっています。読書スペースは何種類かのテーブルがありましたが、良さげなもの(勉強とかパソコンを使うのに適している)は埋まっていて使えないかなという感じでした。

有料スペースではテーブルで飲食をしながら本を読むことが出来ます。料金にコーヒー、お茶が含まれているようで飲むことが出来ます。これらはおかわり自由ということのようです。今日はイベントか何かで紅茶も出るということで、私は紅茶を頂きました。何となく気まずくておかわりはしませんでしたが。でも気にすることはないような雰囲気です。

他にも有料でフードやドリンクを注文することが出来ます。本を読んでいるときにカレーのいい香りにお腹がなったのですが、HPにはカレーは載っていなかったのでハヤシライスの香りだったのかもしれません。

ちなみにというかもちろん、飲食物の持ち込みは禁止です。

本を読みながら飲食を楽しむということであればブックカフェなのかなという話になります。ブックカフェと違うのは、本が全て売り物であるということです。コーヒーなどを飲みながら、売り物の本を読むことが出来るという感じでしょうか。メインはあくまで本、本屋さんであるということです。

さて肝心の本ですが、何でも30000冊ほどの本があるとのことです。30000冊というと多いなあと思うのですが、大手の本屋さんと比べると本は少ないなあというのが正直な印象です。

興味深かったのは、本棚に表紙を表に向けて置いてある本があるのですが、これを手に取るとその下に関連する別のタイトルがあるのです。普通の本屋さんですと同じ本を並べるのですが、そうではないのです。それは平積みしている本も同様でした。つまり気になる本を手に取ると別の関連する本が見つかるというわけです。例えがいいか分かりませんが、アマゾンのおすすめみたいなものでしょうか。

このコンセプトは面白いなあと感じました。書店員さんの知識とかセンスが問われる中々に大変な手法であると思います。残念ながら私は買いたいと思う本に出会いませんでした。

本屋さんという観点からは、欲しい本に出会わなかったのに1500円や2000円を払うのはキツいなというのが正直な意見です。ただし読書スペースでゆっくりと本を読むという体験も含めての金額と思えば悪くはない、、かもしれません。

1時間ほど本を読んでいましたが、基本わざわざお金を払って入ってくる人たちですから、皆さん静かに本を読んでいますし、喧噪を忘れてのんびりと本を読むことが出来ました。本を読まずにパソコンを開いて仕事や勉強をしている人もいましたので、本屋さんというのとはまた別の使い方をしている人もいるのだと思います。

気になる客層です。入場料を払って本屋に入る人たちですから、意識高い系な人たちばかりなんじゃないかと内心ビクビクしていたのですが、決して敷居の高い雰囲気ではなく、むしろ入りやすい居心地のいい空間でした。

私は本屋さんが大好きで、時間があれば行くという感じです。そんな本屋さんは苦境にあると思っています。それはアマゾンの存在が大きいでしょう。電子書籍の存在も大きいでしょう。そして活字離れというのはかなり大きいことでしょう。

読書をしないとは何事か、知性の低下である、みたいな一部の人たちの考え方は好きではなく、もちろん本を読むことは学びにも繋がるでしょうが、私は娯楽のひとつであると思っています。今の世の中には娯楽の選択肢が多いわけで、活字離れというより様々なジャンルに分散している面が大きいんだと思っています。

とは言え本屋さんが好きな私は本屋さんが苦境に立って減っていってしまうのは困るのです。昔は町に個人経営の小さな本屋さんが結構あったのですが、今ではすっかり見なくなってしまいました。実店舗の本屋さんというとジュンク堂丸善といった店舗面積、所蔵量の大きなところばかりです。それはそれでとても大好物なのですが。

本屋さんが今後頑張っていくには、アイディアやコンセプトが大事になってくると思うのです。文喫六本木さんの登場は、苦境に一石を投じるようなものなのではないかなと思いながら時間を楽しんでいたのでした。