非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

法人税と所得税について考えてみる

先日、チュートリアルの徳井さんの会社が法人税の納税をしていなかったことで、追徴課税を受けたこと、その後徳井さんが芸能活動を休止するという事態となり話題になりました。

この件について多くの人が徳井さんを批判していますし、当然批判されても仕方ない出来事でした。

でも実際のところ多くの人は徳井さんを批判出来るほど税金について把握しているのでしょうか。

多くの会社員は会社が納税してくれています。正直なところ自分がどのくらい納税しているのか分からない人の方が多いのではないでしょうか。またどのようにして納税されているのか分からない人も多いでしょう。

最近では会社員が副業をすることを推奨されるという風潮があります。副業して収入が出れば納税しなくてはなりません。これは自分で確定申告をしなくてはなりません。もししなければ脱税になってしまうんですね。この出来事は決して他人事ではないと思うのです。

なぜ会社を作ったのか

基本、タレントさんはギャラを、会社から給料としてもらうか、または個人事業主としてもらうかのどちらかの選択になると思います。

給料としてもらう場合は会社員同様、会社が納税をしてくれることになるでしょう。

一方、個人事業主となると、受け取った報酬は事業所得となると思いますが、それを自分で確定申告して納税しなくてはなりません。

所得税累進課税といって所得が多いほど税率が上がります。例えば所得が4000万円を超えると最大の45%が税率となります。

実は給料で受け取っても個人事業主として受け取っても税率は変わりません(個人事業主の方が経費として落とすことが出来るものがある分メリットがあるかもしれませんが)。一生懸命働いて稼いだお金の半分近くが税金として持っていかれるのは心苦しいものがあります。

ここでもし個人ではなく法人として報酬を受け取った場合はどうなるでしょう。実は法人はその所得に対して法人税率は23.4%となっています。この他にも地方法人税、住民税、事業税などがあるので37.04%となります。それでも所得によっては個人で受け取るよりいい場合もあるんですね。

私は会社を持っているわけでもなく、実際のところは分かりませんが、本当は会社を持つのは大変だと思うのです。でも「税金が安くなるよ」なんてアドバイスを受けて作ったといったところなのではないでしょうか。

会社を持つメリットがあるとすると家族を役員や従業員にすることで税金を減らしたり、家族を社会保険に入れるなどが考えられるのかな?と思うのですが、1人会社だといかほどのメリットがあるのかは分かりません。

カンニング竹山さんの指摘

今朝、ワイドナショーを見ていたところ、カンニングの竹山さんが次のようなコメントをしていました。

「インタビューしている人たちも税金のことを分かっていない。法人税のことばかり言っているけど、所得税はどうなっているんだ」

そうなんだよ、私もそこが気になっていたんだよ!と痛く同意しました。

法人として報酬を受け取ったのなら、その報酬を個人が受け取るためには役員報酬なり、給与なりで払う必要があるはずです。当然、そこには所得税がかかります。でもそこは指摘されていないのです。

普通の会社で、社長が勝手に会社のお金を個人的に使ったら横領になりますよね(笑)。1人会社であるからそういう意識もなかったのでしょうが、会計上は給料なりにならないといけないはずなのです。

ですから法人税所得税どちらも納税していなかった可能性がありますね。


私個人としては徳井さんに対して特に思うところはないですし、また復活して笑わせて欲しいと思っています。むしろこういうことが税金のことを知る、勉強するきっかけになればいいと思っています。

我々は税金についてあまりに無知だと思うんですね。