非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

高値圏でどのように積み立て投資をすればよいか

ここ最近はアメリカ市場において各種指標が過去最高値圏にあるという状況です。その一方で景気後退に向かうのではないかというサインが見えてきています。

今は高値でここで投資すると損をするのではないだろうか。いや株価上昇はまだまだ続くから買うべきだ。様々な声が聞こえてきてどうしたらいいのか分からない、そんな状況なのではないでしょうか。

こういう状況下にあって、積立投資をする人は、どういうスタンスで望めばいいのでしょうか?ということを考えてみたいと思います。

そもそも高値底値を見極められるのか

株にしろ為替にしろ、ここが高値だ、ここが底値だ、ということが分かれば誰でも儲けることが出来ます。

ファンダメンタル派の人は様々な経済指標や企業価値を分析するなどして、高値、安値を判断するかもしれません。テクニカル派の人はチャートの形を見て高値、安値を判断するでしょう。

そして底値で買って高値で売れば儲かります。お金持ちになること間違いなしです。

もちろん、そんな都合のいいことを期待してはいけません。

確かに高値、安値を見極めて儲けている人はいるでしょう。しかしそういう方々は相当な研究をして明確なルールを持っているか、天才かです。簡単な話ではありません。

正直、1ヶ月後に相場がどうなっているか、1年後にどうなっているかなんて当たるものではありませんし、当たらないものと思っていた方がいいでしょう。

高値圏での投資の仕方

積立投資をする場合を考えてみましょう。もし最高値で購入すると損になってしまいます。それはイヤだ、じゃあどうすればいいのか?ということになります。

例えば株と逆相関にある商品を買うというアイディアがあるでしょう。実際にはETFになるので積立投資には向かないのですが、インバース型やVIX指数に連動するものを買っておけば、今後株価が下がるときに値が上がっていくので儲かります。つまり下落相場に有効というか株が高値の時には安いということになりますので、高値圏では安く買えるはずです。

ここで先ほどの話に戻るのですが、今が高値圏ではある、では今後においても高値圏であるかは分からないということです。

例えば今、日経平均は23000円くらいですが、1年後に30000円くらいになっているかもしれません。そこから不景気になって下落を続け10年後に24000円で不景気が終わりました。なんてことになった場合、ずっと損を続ける、つまり塩漬けになってしまう可能性だってないとは言い切れないのです。

何が言いたいかというと、将来の予測なんて出来ないから淡々と積立投資をするんだというスタンスを続けるべきなのです。今後を予測して投資先を変えるというのは、また別のスタンスの投資方法だと思うのです。

ですから今高値圏だと思い、今後下落が予想されるとしても今のまま淡々と積立を続け、パフォーマンスを気にしないというのがいいと思っています。

でもここで高値掴みをしたくない、これから初めて投資をしたいのだがタイミングが良くないのではないかと思う方もいるでしょう。そういう方は例えば現金比率を上げるとか、債券への投資の比率を上げるというのも手かと思います。

毎月1万円投資するという方で、本来は6000円を株に、4000円を債券に考えている方であれば、逆に4000円を株に、6000円を債券にしてみるという方法があるかもしれません。また4000円くらいは現金にしておいて、残り6000円を投資に回すというのもひとつの方法でしょう。
※ここで挙げた数字に根拠はありません。

そして市場が良くなってきたときに適切な割合にリバランスすればいいのです。

ちなみにこれも景気のタイミングを見ているという意味では、そんなにうまくいくものではないよ、ということになります。ただリスクを下げるということは、精神的に楽ではあります。

一度決めたルールに応じて淡々と毎月積み立てるのが楽でいいと思っています。

私自身、過去に何度かあった経済危機や好景気の循環を、淡々と積み立てることで乗り切っています。また特に買う商品を変えたりといったことはしていません。

結果にはそれなりに満足しています。

積立投資のあり方

積立投資をすることはドルコスト平均法を採用することと言ってもいいでしょう。この手法は最善とは言えませんが、それほど悪くない手法と言えるでしょう。

実はこの記事を書いたきっかけとして「株価は高値にあってこれから買うのは危険なのでインバース型を買って下落相場を取りましょう」と書いた人がいたのに対して、それを批判している人がいたので興味を持ったことがありました。

私が「投資を始めたいんですが、いつ始めたらいいでしょうか?」と問われたら「今すぐ始めましょう」と言います。

では「何を買ったらいいでしょうか?」と聞かれたなら、少なくともインバース型を勧めることはないと思います。でもこれはインバース型を悪いと言っているわけではありません。インバース型も使い方によってはいい商品だと思うのです。

積立投資は、将来的には経済は成長を続け、企業価値や株価は右肩上がりとなることを前提にしています。その観点から言うと下落相場を取りにいくインバース型は適切ではありません。でも持っている商品への下落に対するヘッジとして使う分には悪くないと思います。ただ投資初心者には間違いなく勧めないでしょう。

私は原則、いったん買い方を決めたら商品や比率を変えないし、リバランスもしません。それは面倒臭いからという残念な理由からなのですが(笑)。それでもまあまあ悪くない実績を上げています。

最近、相場の状況に応じて投資先の比率を変えてみるのも悪くないのではないかな?と思っています。上でも書いた通り、株と債券の購入比率を変えるとか、現金比率を変えるとか、そういったことです。そして最終的にはリバランスして全体の比率を調整するということです。ちょっとくらいの面倒は抱えてみてもいいのでは、と思うようになっています。

実はリバランスをしてこなかったのは面倒なのもあるのですが、コスト面でどうかな?とも思っていたのです。

実際にどうなのか調べていないし、パフォーマンスがどのくらい変わるのかは分かりませんので戯れ言ですが。

大事なことは自分がやっていることを信じて曲げないことです。あっちにふらふら、こっちにふらふらの人は簡単な積立投資ですらうまくいっていないという話ですからね。