非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

iDeCoで定期預金は有りか?

iDeCoについて加入するべきかどうか聞かれることがあります。私は掛金を拠出する余裕があるのであれば入らない理由はないと思っていますので、基本的には加入を勧めています。

すると次に必ず聞かれるのが「投資は怖い」「元本割れがイヤだ」という意見です。当然の意見だと思います。私は若い頃から投資に挑戦して成功と失敗を繰り返してきたので、安易に投資を勧めることはないです。また無茶な投資というよりは投機をしようとしている人には、損失を受け入れる覚悟があるならやってみるといいという話をするようにしています。

また商品数が多くて何を買ったらいいか分からないという声も聞きます。確かに商品選択は難しいですし、選択によっては大きな損失になることも十分に有り得ます。

ではなぜiDeCoは勧めるかというと、ひとつには減税効果があるからです。そして商品に定期預金があるからです。

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iDeCoではインデックスに連動する商品や債券関連のものを買えばいいと思っていますが、それでも「損をしたくない」「何を買ったらいいか分からない」という人に無理に投資をさせるのはよくありません。しっかり勉強してから始めるべきです。

それでも減税効果を十分に受けるためには少しでも早くに口座を開設して始めるべきです。

そこでiDeCoで、金利は極めて低いので利益は期待できないけれど損はしない定期預金に取り敢えず投資しておくのはどうかという話をさせてもらっているのです。

iDeCoはつみたてNISAと比較されますが、つみたてNISAには減税効果はありませんし、商品ラインアップに定期預金がありません。この差は特に投資経験のない方にとって大きい差だと思っています。

本当に定期預金で損をしないのか

先日「iDeCoで定期預金を購入していると手数料分だけ損をする」という記事を読みました。これでは定期預金を勧めてはいけないではないか、ということで調べてみました。

iDeCoではいくつかの手数料がかかります。

以下は楽天証券で口座を開いた場合の手数料となります。

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この中で「運営管理手数料」という手数料があります。これは証券会社によって異なります。これは払うべきではない手数料です。もし開設しようとする金融機関で手数料がかかるなら再検討するべきだと思います。

これ以外は金融機関で努力しようのない手数料で、あきらめて払うしかありません。

このうち特に意識しなくてはならないのが、月々徴収される171円の手数料です。国民年金基金連合会に105円、信託銀行に66円の計171円となっています。

年間で171円×12ヶ月=2,052円が手数料としてかかります。定期預金の低金利から、投資額に対して利息は全くないと考えた場合、節税効果が2,052円以上でないと損をしてしまいます。

楽天証券iDeCoサイトにシミュレーターがあり、これでどのくらい節税効果があるか検証出来るので試してみました。

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例えば、年収500万円で毎月の掛け金が最大の23,000円であった場合、55,200円の減税となります。

年収200万円の人が同様に掛け金23,000円であった場合、41,400円の減税、年収が800万円の人が23,000円支出しているなら82,800円の減税となります。

掛け金が同じでも年収が多ければ節税効果が大きくなるのが分かりますね。まあそれだけ多く税金を払っているんですね。

ここまでであれば節税効果により投資をする意味が十分にあると言えるでしょう。

では掛け金が少ない場合はどうでしょう。

例えば年収が200万円の人が月々最低掛け金となる5,000円を拠出しているとします。この場合9,000円の減税が期待出来ます。

掛け金が少ないと当然、減税効果は小さくなります。それでも月々の手数料を上回るだけの税金還付が望めるわけです。

人それぞれ事情はあるでしょうが、iDeCoを始める価値はあると思ってよいのではないでしょうか。

節税効果を期待するのであれば、掛け金は大きい方が良いでしょう。また勉強して納得したなら定期預金から債券やインデックス系の商品に投資してみるのも良いでしょう。

いずれにしろお金に余裕のある人は少しでも早くiDeCoを始めるべきである、と改めて勧めたいところです。