三菱UFJ銀行が2年間取引のない口座に対して管理手数料を課すという方向で検討している、というニュースが日経新聞に載っていました。
えっ?と思ったのですが、実は既に口座管理手数料を取っている銀行はあるそうで特段驚くべきニュースではないのかもしれません。が、三菱UFJという大手が手数料導入ということになると、他も追随する可能性も出てきます。
口座の維持にはシステム費用、人件費と何かとコストがかかるようで、手数料を上げることでなんとかしようということなのでしょう。
その他、両替、振り込み手数料の値上げ、紙の通帳の有料化なども検討しているそうです。
銀行の収益というと、集めた預金を貸し出すというところにあります。この収益力が落ちているというのが問題の根幹にあるようです。
私は銀行からお金を借りたことがないので分かりませんが、貸し渋りなんて話はよく聞きますね。確実に回収できるところにしか貸さない、なんてことをしていたのでは、貸し出しで利益を上げるのは難しいのではないでしょうか。
むしろ貸し出し先に、どうお金を借りて、どう儲けて、どう返済するのか、をコンサルをする、貸し出し先のことを正しく評価するということが出来なくてはならないのではないでしょうか?
「陸王」という小説で銀行がコンサルをしていたので、銀行とはそういうものだと思っているのですが、どうかな?と調べてみたらまんざら間違ってはいないようです。
まあ、私のような素人がとやかく言う話ではないとは思いますが。
個人でいうと、住宅ローンを組むみますね。私の知人はある銀行でローンを組んだときに、公共料金等の各種支払いをその銀行口座に集約することを貸し出しの条件として付けられたそうです。
その人はその事を根に持っていて、数年後に別の銀行でローンの借り換えをしたときに支払い口座を一斉に切り替えていました(笑)。
銀行業務の多くはAIに取って代わられるんだ、というかなりショックなニュースを見たことがあります。ここには貸し付け業務も含まれていました。
また普段銀行に行くというとATMで用は済みます。両替の為に窓口に並んでいた人が行員さんに「ATMで両替できますし、そちらの方が手数料が安いですよ」とアドバイスされていたのを見たことがあります。私も大きい金額の振り込みだったので窓口でお願いしたのですが、ATMからの振り込みをお勧めされたことがあります。
さらに日銀口座のマイナス金利、国債利回りの低さなんていうことで、銀行にとっては逆風の嵐です。
銀行は厳しい状況にあるのだと思います。
昨日、証券会社の手数料ビジネスからの脱却について書きましたが、銀行は逆に手数料ビジネスを強化しようというのですから皮肉なものです。
今後、口座管理手数料はどうなっていくのでしょう?休眠口座だけではなく、普段使っている口座にも手数料がかかったら、引き落としの度に手数料がかかったら、銀行を使うことは無くなるかもしれません。
その時、年配の方々はどうなるのでしょう?そういった世の中の流れについていけないかもしれません。タンス預金は怖いし、若者が何かいい方法を知ってそうだけどよく分からないし。そして泣く泣く手数料を払わされるなんてことになってしまうかもしれません。
これは妄想話ですが、銀行が生き残るためには新たな収益源を模索しなくてはならないでしょうし、銀行の公益の部分も忘れないで欲しかったりします。