非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

医療費控除とセルフメディケーション税制

幸か不幸か、我々日本人は健康保険に加入しているおかげで、病院にいって何らかの治療を受けても全額を負担する必要がありません。

多くの人は3割負担ですから、本来かかっている医療費は3倍強だったりするんですよね。

そんな保険のおかげで医療費が大きく嵩むことは中々ないとは思います。それでも大きな病気をした等で医療費が多くかかってしまうことがあります。そんなときに助かるのが医療費控除です。

www.nta.go.jp

1月1日から12月31日までにかかった医療費から10万円を引いた額が医療費控除の対象となります。
※所得が200万円未満の人は、総所得の5%が医療費控除額となります。

この制度のいいところは自分以外にかかった医療費も控除の対象となることがある点です。

「自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族」にかかった医療費も合算して控除対象額とすることが出来るのです。

医療費控除の対象となる「医療費」には注意が必要です。どんなものでも控除の対象となるわけではありません。

予防接種の代金とか健康診断にかかる費用などは対象と出来ません。

また通院にかかる交通費についても、やむを得ない理由がない限りタクシー代は控除対象外であるなど、なかなか難しいところがあります。

とここまでがFP試験では定番の話です。

平成28年からは「セルフメディケーション税制」という医療費控除の特例が使えるようになっています。

ドラッグストア等で購入した医薬品等のうち1万2千円を超過する額を控除額とすることが出来るようになっています。
※上限は8万8千円

対象となる医薬品等は以下の通りです。結構たくさんありますね。

www.mhlw.go.jp

この制度を使う場合には健康診断を受けている、予防接種を受けている、など健康のための取り組みをしているかどうかが求められます。

通常の医療費控除を適用するか、セルフメディケーション税制を適用するか、どちらか一方しか選択出来ない点にも注意が必要です。

一番いいのは病気を未然に防いで健康であること、余計な医療費を発生させないことでしょう。とは言え中々そうもいかないものです。

必要な時には使える制度は使うべきです。医療費控除というものがあることを頭の片隅にでも置いておくといいでしょう。