スーパーに閉店間際に行くと、お惣菜に値下げのシールが貼られます。見切り品ってやつですね。
お惣菜に限らず賞味期限が近いものが見切り品になります。
どうせすぐに食べるのなら賞味期限が近くてもいいので安い方がいいなと思ってしまうものです。
お店で、どれを見切り品にするのか、いくらにするのか、ある程度ルールがあるのでしょう。でも手作業でシールを貼っていくのは大変だなと思いながら見ていました。そしてふと思いました。これってAIでうまい具合に値段を変動してくれれば楽なんじゃないかな?と。
近頃、ダイナミックプライシングという言葉を聞くようになりました。
有名なところだと、ソフトバンクホークスがホームゲームにおいてAIにより座席の値段を15分単位で変動されるという試みを今年から導入するそうです。コンサートのチケット価格を変動させて販売するということを試したアーティストもいたそうです。
ダイナミックプライシングとは需給の状況に合わせて価格を変動させる戦略のことです。
スーパーの見切り品もダイナミックプライシングと言っていいでしょう。繁忙期には値段を高く、そうではないときは低く設定するホテルや飛行機のシートもそうでしょう。
最近のダイナミックプライシングというのは価格がより細かに変動していくものになっているのかなという印象です。
例えば天気による客足、他社との比較、顧客の動向や個人情報などにより、より売上が上がるような価格設定をしていくなどがあるでしょう。
業種やサービスにより様々でしょうが、それぞれに特化した学習をしたAIを使うことで、これまで以上にきめ細やかな値付けが出来ると考えられます。
いかに効率的に売上を上げるかに繋がる、こういった考え方は今後広がりを見せるでしょう。またAIやデータ収集、データ解析といったサービスを展開する企業の需要も更に高まっていくでしょうね。
最初に書いたスーパーの値付けも、その日の売上や季節要因、顧客動向に応じて一律ではなく価格変動をされることで、売れ残りを無くしつつ売上を最大化するみたいなことを出来る日もそう遠くないのではないでしょうか。シールをペタペタ貼る手間も省けるかもしれません。
何というか胡散臭さを持っていた(個人的に感じていた)AIですが、有効活用の道筋が我々一般人にも分かるようになってきていますね。