非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

厚底シューズに翻弄されたアシックス

今年に入ってからアシックスの株価が大きく上げ下げをしています。

どうやら、その背景にはナイキの存在があるようです。

ナイキもアシックスもシューズメーカーとして確固たる地位を気付いているのは、ご存知のとおりですね。

今年の箱根駅伝でのことです。ナイキ製の厚底シューズを履いた選手の活躍が目立ち、区間新記録を出した選手も出たそうです。

ナイキの厚底シューズは炭素繊維を使い反発力を高めるという特徴を持っているそうです。

そんな凄いシューズをナイキが作ったのだからアシックスのシェアは奪われるだろう、という懸念から年初に株価が大きく下落したと見られています。

しかし世界陸連がナイキの厚底シューズを禁止にする可能性が高いとの報道が出て、それはアシックスにとって良いことであろうとの目算から、今度はアシックスの株価が大きく上昇したのです。

これが年初から半月ほどのアシックスの株価下落、上昇という流れの大まかな理由でしょう。

面白いのが「ナイキの厚底シューズを履いた選手が活躍した」という事実以外は全て予想や噂であるという点です。

アシックスがナイキに大きくシェアを奪われたという事実も、陸連がナイキのシューズを禁止にしたという事実も今のところはないんですね。

Buy the Rumor, Sell the Fact.

という投資の格言があります。
「噂で買って、事実を見て売れ」といった感じです。ニュースで事実を見てから株を買ったのでは遅いのだよ、という意味であると解釈しているのですが、まさに噂で上下している好例?です。

以前にイギリスのスピード社のレーザーレーサーという水着を着ると新記録が連発したということがありました。ナイキの厚底シューズも同様に記録を連発する驚異的な技術が組み込まれたものなのでしょう。

ただスポーツファンとしては道具のおかげで記録を更新したというのではなく、選手の能力によって記録を更新したという方に共感を覚えるところではあります。

ただ、こう書くと語弊があって、ではシューズの技術進化はなくていいのか?となってしまうのでしょう。

競技としては、平等に同じ道具を使える環境である必要はあるのかもしれません。

いずれにしろ、何かしらの線引きがないと、資金力がある、有力である選手ばかりが有利になってしまう危険性はあるのではないでしょうか。