世界の景気を占う上でどうしても気になるアメリカですが、アメリカの景気はどうなのでしょう。
ここ最近の様子を見ると株価は過去最高を更新するなど好調です。
雇用は底堅く、利下げもないのではないか?という見通しがあります。
昨年話題になった逆イールドカーブも解消され大丈夫なのかな?という風に思われています。
ここ最近また逆イールドカーブの話題が出てきていたので、直近の米国債利回りを見てみましょう。
期間 | 利回り |
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1ヶ月 | 1.601 |
3ヶ月 | 1.559 |
6ヶ月 | 1.524 |
1年 | 1.438 |
2年 | 1.354 |
10年 | 1.473 |
6ヶ月までは10年ものとの間で逆イールドカーブとなっています。景気後退の指標とされる2年ものと10年ものではイールドカーブとなっていますが、1年ものは10年ものの金利に近づいています。
22日にウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイが2019年12月期の決算発表をしており、手元資金が1280億ドルになったということを明らかにしています。
これは期末で過去最高ということです。
買うものがないために現金が積み上がったようで、今後自社株買いをするということも言っているようです。
具体的に、買うものがないというのがどういう意味なのかは明らかではありませんが、バフェット氏のスタンスからすると買うに足る魅力的な価格の企業がなかった、つまり割高であるということなのではないかなと思っています。
そこで自社株買いをすることでバークシャーの企業価値を高めるという方向で考えているのかもしれません。
バフェット指数というものがあります。「株式時価総額÷名目×100」で求めるもので100を超えると割高というものです。現在のアメリカのバフェット指数は160近くまでいっており、極めて高い状態にあります。
とは言っても、ここ数年ずっと100を超える数値でこれを割高であると売っていたら米国景気の恩恵を受けることは全く出来なかったでしょう。
今の状況は非常に判断しにくくて、景気がいいという数字が出ています。一方で株が高過ぎるという数字も出ています。
むりやり探せば割安だという数値も出るでしょうし、極めて危険水域であるという数値も出てくるでしょう。
ここ何年もアメリカの株式市場は右肩上がりで非常に良い状況です。この恩恵は受けつつ、でもいつ崩れてもいいように、慌てないように次の局面の動きを考えておいても良い時なのかもしれません。