昨日3日、FRBが緊急利下げを実施しました。新型コロナウイルスの影響を受けての対応でした。
0.5%の利下げでした。通常0.25%の利下げであるのですが、その倍での利下げということで強いメッセージを表しています。
米国景気は底堅く、雇用も堅調で今年の利下げはないだろうと言われていたのは、ほんの2~3ヶ月前のことでした。状況は大きく動いています。
パウエルFRB議長は「経済に対する有意な支援」「経済見通しに対するリスクが存在していると認識したため、行動を起こすことを選んだ」と言っています。
しかしながら、利下げにも関わらず株価下落を止めるには至りませんでした。これは3月中の利下げがあるのではとの予測があり、市場は織り込み済みだったということになるのでしょうか。
この日、米10年物国債の利回りが1%を割り込みました。1%を切ったのは初めてのことなのだそうです。
アメリカだけではなく、先進国で次々と長期金利が1%を割り込んでいるという状況になってきています。
金融緩和としての利下げではありますが、例えば不動産に大きい資金が流れるとか、債券を持つメリットがないと別の資産に資金が流れるとか、副作用もあるのではとの指摘もあります。
今回はこれまでの金融危機とは趣の異なるものです。中央銀行が頑張ってどうにかなる筋のものとは違う部分もあるんですよね。果たしてどのように収束に向かっていくのでしょうか?
米国における緊急利下げは2008年の金融危機以来のことだそうで、今回のコロナショック、金融危機として歴史に名を刻むことになるのでしょうね。