非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

緊急措置法とマスク不足

マスク不足になって随分経ちますが中々店頭に並ばない状況が続いています。

コロナウイルス感染も気になるところですが、花粉症も待ってはくれずマスクがない状況はキツいものです。

政府は国民生活安定緊急措置法を使い、マスクの高額転売を禁じる方向でまとめているとのことです。

安部首相がマスクを買い占め転売している人がいること、それが品不足に影響している可能性を示唆しました。

困っている人を尻目に儲けようとしている人に対する怒りもありますが、何より必要な人に必要な物資が届くことが大事です。本来このようなことを法により制限するのはいいことだとは思いませんが、やらざるを得ない、非常に残念なことだと思います。

ところで国民生活安定緊急措置法とは何でしょうか。緊急措置法というから何らかの対策を言っているのかと思ったら、そういう法律があったのでした。

緊急措置法はオイルショックがあった1973年に制定された法律です。

elaws.e-gov.go.jp

オイルショック時に石油とは直接関係のないトイレットペーパーが買い占められ手に入らなくなってしまい、物価が高騰したという出来事は昔のニュースで時々見かけます。

同法26条は以下のようになっています。

第二十六条 物価が著しく高騰し又は高騰するおそれがある場合において、生活関連物資等の供給が著しく不足し、かつ、その需給の均衡を回復することが相当の期間極めて困難であることにより、国民生活の安定又は国民経済の円滑な運営に重大な支障が生じ又は生ずるおそれがあると認められるときは、別に法律の定めがある場合を除き、当該生活関連物資等を政令で指定し、政令で、当該生活関連物資等の割当て若しくは配給又は当該生活関連物資等の使用若しくは譲渡若しくは譲受の制限若しくは禁止に関し必要な事項を定めることができる。

生活必需品に関して、物資の値段や需給を調整して、国民生活の安定と経済活動を正常にするための制限について書かれています。

チケットの高額転売が問題になりましたが、これは生活必需品とはならないので緊急措置法とはならないのでしょう(チケット不正転売禁止法という法律があります)。

感染予防のためのマスクや消毒液などは今の状況において必需品であることから、緊急措置法が引っ張り出されたのでしょう。状況もオイルショックを想起させられます。

医療機関等、本当に必要とするところでも不足している状況のようですから緊迫感があります。

マスク等の品不足に対して国が本腰を上げてくれたのは大きいと思います。状況が早くに改善されるといいのですが。

ちなみにティッシュペーパーやトイレットペーパーは店頭でも見かけるようになりつつあります。こちらも慌てて買い占めることを控えたいですね。