非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

まとまったお金がある場合、どうすればいいか?

先日、「まとまったお金が出来たので運用したいのだが、どうしたらいいか?」という相談を受けました。

その方は個人事業主なのですが、定期預金と国民年金基金を検討しているようでした。

また資金を3分割した方がいいんだよね?という話もされました。

これって財産三分法の話をしているのかな?と関心を持ちました。

財産三分法とは?

ユダヤ人はお金持ちが多い、それは古くから伝わる財産三分法を使っているからだ、という話があるんですね。

何でもユダヤ教の教典タルムードに、財産を「土地」「商品」「現金」の3つに分けて持ちましょうとあるのだそうです。

現代風に言うならば、現金と金融商品と不動産の3つのアセットに資産を振り分けましょうとでも言った話になるかと思います。

実際、「財産3分法ファンド」なんていう投資信託もあるようで、これは不動産、株、債権に投資をしている商品のようです。

現代ポートフォリオ理論というものがあります。これは複数の種類の資産に資金を振り分けることでリスクを抑えつつ安定したリターンを得ることができるというようなものです。これは投資において今も重要な考え方となっています。

古くから伝わる資産3分法を進化させたものと言ってもいいでしょう。

※現代ポートフォリオ理論は、リーマンショック以降、有効であるか疑問視する声も聞かれています。

結局、どうするべきか?

さてまとまった資金ができたので、どう運用するべきかという相談に戻るのですが、正直言ってしまうと人それぞれなんですね。

取りあえずアドバイスさせてもらうのが、まず「普段の生活をするにあたり必要なお金は現金として持っておきましょう」ということです。

以前に豊かさの定義ということに触れました。

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今のご時世においては中々に響く話だと思うのです。仕事が無くなってしまった、仕事が出来なくなってしまった、などで収入が途絶えたとして、当面生活出来るくらいのお金は普通預金なり短期の定期預金で持っておきましょう。

その上で余裕のあるお金を投資に回すのも手ですよという話をしました。

投資先は、年齢、景気等による収入の波、など人それぞれの状況に応じて変わってきますから判断は難しいところですね。それも無理のない範囲で、あくまで本人の判断で決める必要がありますね。

ところで、よく日本人はリスクを取らないと言われます。

でもローンを組んで家を建てる、これが資産のかなりの部分を占めていることがよくあります。資産3分法によれば現金1、商品0、不動産9、みたいな歪な割合で持っている、つまりリスク分散が出来ていない人も多いと思います。

持ち家を、単純に数字として考えるものなのかという意見、先々家賃がいらなくなるんだという意見、年をとってからは賃貸は難しいんだという意見がありますし、私もそう思います。

ただ日本人がリスクを取らないという意見には同意しかねる部分が大いにあるかなとは思っています。