非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

情報パンデミックに翻弄されるわたしたち

本日、緊急事態宣言が発令されました。

事前にある程度予告されていたこと、内容も概ね分かっていたこともあり、混乱はなかったのではないでしょうか。

どういうことをしても批判されてしまう、中々舵取りは難しいことだろうなと感じるところです。

先日、日経新聞に世界は「情報パンデミック」に翻弄されているとありました。

ちょっと前にティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの紙類が手に入らなくなるという事態がありました。これは1件のデマから始まったのだそうです。そこからそれを否定するツイートや、紙不足を懸念するツイートなど、これらは概ね善意によるものらしいのですが、どんどん拡散していき、不安感を煽られるということになるのです。

2003年ですから、いまから17年前になります。SARSという感染症で大きな問題になった時がありました。現在のコロナウイルス
の情報の拡散力は、SARSの時の68倍にもなるのだそうです。

当時はSNSと呼べる明確なものはなかったので、インターネットは使っていたものの、今とは情報の拡散力は大きく違うものとなっています。その当時の情報拡散というとメールになるんでしょうね。その頃流行ったものかは分かりませんが、チェーンメールなんていうものもありました。

その当時でも情報があっという間に手に入るなんて思っていたのですが、今は情報過多というか溢れすぎていて選別が極めて難しくなってしまっています。

最近、私が困惑するのはマスクの効果についてです。

ある人は感染予防のためにマスクを着けないといけないと言います。ある人はマスクを着けても効果はないから無駄だと言います。

そもそもマスクを着けることで予防効果があるかどうか、答えは1つなのに、様々な答えがあることに違和感を覚えます。デマが流れているのでしょうか。

もちろんよく分かっていない人が知ったようなことを言っているというのが多いのも事実でしょう。でも多くは悪意はないし、間違っていないのでしょう。恐らく論点がずれているのです。

先日、布マスクは効果がないから着けても意味がないという記事が某新聞に載ったようです。ちょうど国が布マスクを配布するという話が出た頃でしたので、国は何をしているんだという論調にもなりかねません。ところが実は出所の情報は医療関係者に向けた話だったようなのです。

今、最前線にいる医療関係者にとって布マスクが有効かと問われると疑わしく思えます。ですが我々一般人であれば、自分からの飛沫を防ぐ、あるいは他者からの飛沫を防ぐという点で一定の効果はあると思います。

つまりどういう論点で話が展開しているのかによって答えも変わってきてしまうと思うのです。

最近よく聞く「キリトリ」をした記事というわけではないのでしょうが、正確に情報を伝えてもらわないと一般人は混乱してしまいます。

情報の爆発的な拡散と、真偽のほどが不確かな様々な情報にどう向かっていけばいいのか、実に難しいところです。私はノイズと思われる情報をシャットアウトしてなるべく一次情報を信じるようにしてはいるのですが、なかなかうまくはいかないものです。