さくらレポートとは日銀が3ヶ月に1回発表する、全国9地域の経済情勢を取りまとめたものです。地域経済報告というものの通称が「さくらレポート」となります。
全国9地域は、北海道、東北、北陸、関東甲信越、東海、近畿、中国、四国、九州・沖縄という分類となります。
前回1月は概ね横ばい、または緩やかな回復、拡大であり、3地域で景気判断を引き下げていました。
しかし今回4月は11地域全てで景気判断を引き下げています。新型コロナウイルスの影響で「弱い動き」あるいは「下押し圧力の強い状態」とされています。
11地域全てが景気判断を下方修正したのはリーマンショック後の2009年1月以来、約11年ぶりのこととなります。
こういうことを言うのが適切かは分かりませんが、これほどに街が閑散としているのは震災以来かもしれません。あの時は目に見えた被害があり、そこから立ち上がるという目標がありました。しかし今回は目に見えない敵であり、先も全く見えない手探りの状態です。これがいつまで続くのか、いつまで持ちこたえればいいのか分からない、実に辛い状況です。
ところでFRBに「地区連銀景況報告」というものがあります。その表紙の色から「ベージュブック」と呼ばれています。それにちなんで「地域経済報告」の表紙が淡いピンクであることから「さくらレポート」というかわいい名前がついているのだそうです。