ブレークイーブンインフレ率というものがあります。これは市場が推測する期待インフレ率となる指標です。BEIともいいます。
という関係があります。一般的には10年利付債の流通利回りを長期金利、10年物価連動債の流通利回りを実質金利と見て求めています。
ちなみに実質金利とは、名目金利(見かけの金利)から物価変動率を差し引いたものです。
物価連動債の市場価格は、様々な影響を受けるので厳密な意味では実質金利とは言えないのかもしれませんが、このへんはざっくりと分かればいい気もします。
さて、BEIですが、この値がプラスの時は市場が物価上昇を予測しています。一方、マイナスの時は物価低下を予測しているとみます。
この中にBEIの推移を示したグラフが掲載されています。私が閲覧した時点では最新が2020年の3月18日の情報です。それによると10年固定利付債流通利回りー0.004%、10年物価連動債流通利回り0.189%となっています。ですからBEI=-0.004-0.189=ー0.193%となります。
グラフの推移を見ると、BEIは値は下がってきていましたがプラスで推移していました。それがつい最近、急にマイナスに転換しています。明らかにコロナショックの影響を受けてのことなのでしょう。3月18日時点より今は更に状況は悪化していますから、値も悪くなっているかもしれません。
先ほどの財務省のページに物価連動国債の商品設計というリンクがあるので開いてみたのですが、これは難しい。こういうのがすんなり分かるようになると楽しいでしょうね。