非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

現場の声を聞かないと分からないことはたくさんある

新型コロナウイルス感染予防のために、一部業種に対して営業自粛あるいは営業時間短縮の要請が出ています。そして自粛要請に協力した場合は一定の補助金が出るというのが最近聞かれる話です。

例えば宮城県の場合、一昨日の4月25日からの休業・時短要請に応じた場合、県から20万円、市町村から10万円(仙台市は20万円)が協力金として支給されるという発表がありました。この要請には遊興施設や飲食店など42業種が対象となっています。

取りあえずとして支払わなければいけない家賃等を考えると有り難い支援ということになるでしょう。

私の知人で個人事業主をやっている方は、要請対象業種であることもあり、一昨日から休業に入ると言っていました。

仙台市だと合計で40万円の協力金が出るわけですが、この額は事業規模によっては全然足りないというところも当然あります。前述の個人事業主の方は1人で仕事をしているので40万円の補助はかなり有り難いということになるそうです。しかし多くの従業員を雇用しているところではそうもいかないでしょう。

ところで今回の休業要請の対象に美容室は入っていないのです。周りの方と話していると美容室に行きたいけど遠慮しておこうかなという声をよく聞きます。

女性の場合、髪の毛が長い方が多いですから美容室に行くのを先送りしても大丈夫なのでしょう(私は髪が短いのでちょっと伸びるときたなくなります)。また白髪染めは自分でするから取り敢えずいいという声も聞きます。

要は美容室は不要不急かというとそうではないのでしょう。

実際、美容室をやっている方でお客さんが減っている、しかし休業要請の対象ではないので休業しても協力金が出ない、という話も聞きます。

お客さんが来ないので休業したいのですが、休業しても補助金が出ない、しかし家賃などの固定費は発生する、ということで従業員は休ませて、お客さんが来たときにはオーナーさんが対応して少しでも売上につなげているという現状なのだという切実な話を聞きました。大家さんに家賃の先送りが出来ないか交渉するとか。

もちろん全ての人に行き渡り満足してもらえる補助なんて現実として難しいでしょう。それでも補助を受けることが出来ない人は取り残された気持ちになるのではないでしょうか。こういったところに支援の難しさがあるのだろうなと思います。それでいてノンビリと検討してもいられないのです。

スーパーなどの小売店は通常通りに営業しています。もちろん営業時間を短縮するなどの措置は取られているでしょうが、生活必需品ということで皆さん買い出しに行っていることと思います。

東京都では3日に1回の買い出しにして密を避けましょうという呼びかけがありました。ニュースで多くのお客さんが集まってしまっている映像を見ることも度々ありますね。

これまた聞いた話ですが、地方のスーパーでは、東京などの非常事態宣言が出ていて外出を極力控えている地域に家族がいるので食料品などを送るという人が多くいるのだそうです。

それに伴いスーパーは大忙しで休日出勤や残業が当たり前の状態にあるのだそうです。人手が足りず、誰かが休んだらお店が回らなくなるくらいの状態だとか。

全てのスーパーがそうというわけではないでしょう。そういうスーパーもあるということです。

私たちはテレビやネットで見ている情報で世の中を分かった気になっているのですが、実際の声を聞いてみると知らないこと、気付いていないことが多いことに驚かされます。

大変なことは分かっていますが、国や行政がそういう声を丁寧に拾ってくれることを望みます。