非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

ソフトバンクグループの巨大な赤字

5月18日にソフトバンクグループは2020年1~3月期連結最終損益が1兆4381億円の赤字であると発表しました。ちょっと想像もつかない額です。ちなみに前年同期は1271億円の赤字ということで、これも大きいのですが、その10倍超という額となっています。四半期の赤字としては過去最大の額なのだそうです。

2017年から始まっている「ビジョン・ファンド」がうまくいっていないというのが大きな要因です。

We Workなどいくつかの投資で問題を抱えていることは以前から話題になっていましたが、追い打ちをかけるようにコロナショックのダメージがのしかかってきたということでしょう。

www.fpsobako.work

ビジョン・ファンドは88社に投資をしているのですが、うち50社の企業価値が下がり1.8兆円の損失が出たということです。

ウーバーなどの交通関連は外出制限の影響があり43億ドルの含み損となっています。また先ほどもあげたWe Workのウィーカンパニーは主要都市においてオフィスの閉鎖の憂き目にあったようです。こちらは元々状況は良くなかったのですが、コロナの影響もあったことでしょう。これら不動産関連で53億ドルの含み損となっています。この2分野だけで1兆円ほどの含み損を抱えていることになっています。

消費者向けサービスの含み益は13億ドルと、19年末比で7割減っています。観光関連もまたコロナの影響をまともに受けた分野の1つですが、格安ホテルOYO(オヨ)は稼働率が急落したようです。OYOもまたコロナ前から問題が取り沙汰されていました。

ただ、スラック・テクノロジーやウーバーはコロナによる急落前の水準に戻ってきているようです。というか、話題のスラックにも投資しているんですね。スラックは在宅勤務が進んだこともあり需要が大きくなっていることでしょう。

ところで18日にはアリババの株式で1.25兆円の現金を調達したとも発表しています。これはデリバティブを活用しての現金調達だそうです。株価急落と財務悪化に対応するためとのことです。これが先を見越しての現金調達なのか、本気で苦しい状況なのかは今後の動向で分かるのでしょう。

ソフトバンクは今後どうなるのか?過去にも何度もピンチを乗り越えている孫氏です。例えばアリババやヤフー、iPhoneの独占販売など、ピンチの後に凄まじい成功を収めてきて、最終的には企業価値を高めてきたわけです。

ユニコーン企業に投資するエンジェル投資家は、小さい損失を重ねても有り余るほどの大きな利益を少ない成功で収めているのだと聞きました。ビジョン・ファンドもそういったユニコーンに成長するような未上場企業に早いうちに投資する戦略を取っているのかな?と勝手に思っているのですが、またアリババ級の企業を見つけだすのでしょうか?