非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

コロナ対策のオンライン申請の不具合について思うこと

5月に入ってから特別給付金の受付が始まっています。私のところにも申請書が届きました。

マイナンバーカードを持っている方はオンライン申請ができ、よりスムーズに受給出来るとのことでした。

そんなオンライン申請ですが、各自治体で問題が起きていることをニュースで知りました。

例えば、申請の際に本人確認のファイルを添付するらしいのですが、それを添付しないで申請をしている人がいるのだそうです。私はオンライン申請をしていないのでよく分かりませんが、恐らく免許証などの本人確認出来るものを写真で撮ってファイルを送付するというものなのでしょう。そうなると申請書類に不備があるということで受け付けることが出来ないのだそうです。

また入力されている内容があっているのか確認する作業が大変なのだそうで、ニュースで見た自治体ではオンラインから申請された情報を印刷して一つずつチェックしているのだということでした。

結果、せっかくオンラインから電子的な申請をしてもらって楽に処理が出来ることを期待していたのに、余計な負担が増えてしまったようです。自治体によってはオンラインでの申請をしないように呼び掛けているのだとか。

システム的なことを言うならば、ファイルの添付漏れとか、入力ミスといったものはある程度システムの方でチェックが出来るものですから、オンライン申請のシステムの不備と言われても仕方ないでしょう。

ただ入力されている内容が適切であるかどうか、整合性がとれているのかどうか、といった話になってくると必ずしもシステムで出来ることとは言えなくなってきます。人の目で何とかする必要があるかもしれませんし、もしくは別のシステムで管理しているデータと連携してチェックする必要があるかもしれません。

今回の特別給付金は急に決まったことで十分に準備する時間がなかったわけですから、あまり批判されると気の毒ではあるところです。もし私が依頼を受けたとしたら、期間が短いし、重責だしで断ることでしょう。

コロナに関するオンライン申請として、20日から始まった雇用調整助成金のオンライン申請ですが、このシステムに不具合があったそうです。何でも申請しようとした人が、別の人の名前、電話番号、メールアドレスを見ることが出来るという状態だったそうです。現在、システムは停止しているようです。

雇用調整助成金については、先日助成金について拡張され、雇用を維持し休業手当を払う事業者には国から従来より多くの助成金が出るようになったところでした。

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しかし申請が煩雑であることから利用が伸びていなかったのだそうです。オンライン申請にすることで手続きを簡素化しようと始めた矢先の出来事ですから頭の痛いところでしょう。そして個人情報流出は問題として重いところです。

システムが稼働して1時間強の運用でストップしてしまったようで、60人ほどが申請したのみだったようです。

こちらも急拵えで作ったシステムでしょうから大変だったことと思いますし、障害を出してしまったことはダメなんですが(特に個人情報流出は頭が痛い)、やはり同業者としては同情を禁じ得ません。

何が起こるか分からない世の中ですから、少しでも技術が役に立つといいなと思います。でもシステムを作ることはそう簡単ではないんですね。例えばコロナ以降、印鑑の問題が取り上げられています。テレワークをしていても、印鑑を押すためにわざわざ出社しなくてはならないとか。会社でも社判がないと書類が無効だみたいな話もよく聞きます。そこで電子押印みたいなものも検討されているようです。システム云々の前に、世の中の複雑(無駄?)な仕組みを見直す機会でもあるのだろうと思います。