最近「FIRE」という言葉を聞くことがあります。「FIRE」とは「Financial Independence, Retire Early」の頭文字を取ったもので、「経済的自立をして早期退職をする」くらいの意味合いでしょうか。
「FIRE 最強の早期リタイア術」という本が出ていたので読みました。
中々に面白い内容でした。基本的にはインデックス投資をすること、リバランスをすることで資産を増やしていくことになります。
この中で4%ルールという話が出てきます。4%ルールとは、本文をそのまま引用させていただくと
ポートフォリオの4パーセントの資金で1年間の生活費を賄えれば、貯蓄が30年以上持続する可能性が95パーセントだということです
とあります。これは実際に発表されている論文がもとになっているそうです。退職者が資産から一定額を引き出しつつ、残りを投資していた場合にどうなったのかという調査、研究だったようです。
例えば1億円持っている人がいたとして、この人が毎年4%である400万円を引き出して使った場合、95%の確率で資金は30年以上持続するということになります。
例えば400万円を30年間使うと1億2000万円になります。もし投資していなければ、つまり持っている資産が全て現金で増えることがなければ30年は到底持たないわけです。これが投資をしているなら資金がある程度増えるので、結果してショートしないということになります。
闇雲に投資すると際限なくお金が欲しくなります。しかし4%ルールを考えると目標値が見えてきますね。自分が生活するのにいくら必要なのか、そこから逆算していけばいいのです。
ちなみに4%を使い、残った資産を約4.17%の年利回りで運用すれば資産が減ることはありません。もちろんそうそう都合良くいくわけではありませんが。
ちなみに、この本の中で現金クッションと利回りシールドという考え方があり、これにより下落相場における運用方法も書かれています。偶然にもこのコロナ禍、この手法が機能するのか検討できそうです。
本の後半で筆者のクリスティ・シェン氏は世界中を旅して回っているようです。例えばアジア圏などの比較的物価の安いところに長く滞在すれば必要な資金は思ったほど必要なく、旅し続けることでもお金の面で生活は成り立つということを書いています。
恐らく定住する家は持たないアドレスホッパー、あるいはモノを持たないミニマリストでもあるのだろうなと思いながら読んでいました。ちょっと私には出来ない生き方だなと思いましたし、コロナ禍でどうされているのか気になるところではあります。
私にとってはこの本の中の「FI」については今後大きく参考になるなと感じました。