新型コロナウイルスの影響で様々なイベントが中止になってきました。当然スポーツイベントも同様でして、プロレスも観客を入れての試合が出来ないという状況が続いています。
無観客、動画配信をすることで試合をしている団体がありました。例えばDDTやノアはその代表でしょう。DDTは元々、独自の動画配信を行っていたのに加えてサイバーエージェントの傘下としてAbemaTVでの放送もあったため、この状況下では試合をしていた団体だったと思います。またノアもサイバーエージェント傘下に入り、DDTの動画配信やAbemaTVでの放送がされるようになりました。
※DDTの動画配信サービス、DDT UNIVERSEは名前をWrestle UNIVERSEに変更しています。
他団体に比べると環境が整っていたかもしれませんが、大変であることは間違いないことでしょう。それはDDTの高木社長のツイートから見えていました。
DDTは先日、最大のイベント、レッスルピーターパンも実施しています。こちらも無観客、動画配信でのイベントとなっています。
そして今日、試合を一切行っていなかった新日本プロレスが110日ぶりに無観客、動画配信で試合が再開されました。最大手である新日本プロレスが試合を再開したことで、プロレス界もいよいよ動き始めるのかなという風に感じています。
プロレスに限らず、様々なイベントでどのようにしてイベントを再開していくのか、頭をひねっていることでしょう。やはり現状では観客を入れてというのは難しく、動画配信の形で実施するというのが主流のように思います。
問題はどうやって現金化するか、これが大事であることは間違いないでしょう。
独自に動画配信サービスを展開しているのであれば、定額の視聴料を得るというのがひとつの形で、今後も主流になっていくことでしょう。特に過去の映像があるのであれば付加価値がつくことになります。
またYouTubeなど既存の動画配信サービスを利用するのもひとつの形でしょう。こちらは基本、広告収入となるようですが、最近では投げ銭という機能があるようで、これによる収入も考えられるでしょう。きっと更に面白い現金化の方法を考える人たちが出てくると思います。
これらの良いところは、国境がないというところだと思います。興行だと国内など行ける範囲でしかイベントが出来ないわけです。テレビ放送があっても、こちらも基本的には国内に向けたものです。これがネットを通した配信となると世界に向けてコンテンツを届けることができ、ファン層をいっきに広げることが出来る可能性を持っているのです。
今後、観客を入れて、以前のようにイベントを出来る日は戻ってくるでしょう。それでも動画配信などの新しい届け方というのは続くでしょうし、もっと広がりを見せていくことになるでしょう。
とは言え、やはり無観客というのは寂しいものです。やはり観客の声援や熱気もプロレスの一部なんですね。会場に行って見るよりテレビや動画でプロレスを見る方が多いのです。それでも観客がいない放送というのにはとても違和感を感じるのですね。
先日、みちのくプロレスが40人を入れて試合をしたという記事を見ました。座席の間隔をどのくらいにするのか、検温など観客の体調をどう見るのか、マスクをしてもらう、水分補給をしてもらう、会場の換気を定期的にする、など全く前例のない問題に向かっていかなくてはいけないのです。そういう中、少ない人数でも観客を入れて試合をしたというのは大きな一歩だと思うのですね。
少しずつ、慎重にプロレスが再開していって、そして元の状態に戻るように各団体には頑張って頂きたいですし、我々ファンも応援していきたいものです。