非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

厚生年金の等級上限が増えるかもしれない

社会保険料の計算の元となる標準報酬月額は健康保険が1等級から50等級まで、厚生年金は1等級から31等級まであります。等級ごとに異なる標準報酬月額が定められています。

標準報酬月額に上限があるということは一定の収入を超えると標準報酬月額は変わらなくなる、つまり保険料が変わらなくなります。

現在の厚生年金の最大等級は31等級で、これは標準報酬月額が620,000円となっています。

この上限を1等級増やして32等級を上限に、2020年9月1日から適用しようという案が出ており、パブリックコメントに掲載されています。

search.e-gov.go.jp

どうやらこの案に対して意見を提出することが出来るようです。パブリックコメントに載っています、なんて書いてみましたが、こんなことが国からなされているとは初めて知りました。

さて32等級が追加されると、厚生年金の標準報酬月額の最大は650,000円となります。厚生年金は従業員と会社で折半となるのですが、収入の高い人についてはこれまでより、従業員と会社それぞれ2,745円の負担増となります。

ここ数年の間に、下限を広げてより多くの人が社会保険に加入出来るようにしたり、逆に上限を上げたりしています。建前は多くの人に社会保険に加入させる、また将来の年金を増やすといったことだとは思うのですが、実際には少しでも多くの社会保険料を徴収したいという思惑があるのだろうな、と思っています。

今回の改正は2020年8月に公布のようです。給与計算に影響してくるので関係のある方は早めに準備しておくと良いでしょう。