非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

「Go To トラベル」事業とはいかなるものか

国が押し進める「Go To トラベル」事業というものがあります。

Go To トラベル事業

国内旅行を対象に、宿泊や日帰り旅行の代金の半額を補助するというもので、1人あたり最大1泊2万円となっています。日帰りだと1万年が上限になっています。

この支援額は7割が旅行代金の割引として、残り3割が旅行先で使える地域共通クーポンとして付与されるとのことです。

例えば宿泊で旅行に行って4万円かかりますという場合、上限の2万円まで補助されます。そのうち1万4000円が旅行代金の割引に、またクーポンとして6000円がもらえるということになりますね。

この制度が今月22日以降の旅行が対象となります。なお予約済みの分についても旅行後に割引分が還付されるとのことです。

ちょっと調べてみるだけで旅行各社がキャンペーンをうっています。旅行、観光関連事業を行っている企業にとっては、とても大きいことでしょう。

ニュースでは見ているものの、観光業がどれだけ苦しいのか、関連いない仕事をしている私のような人間にとっては想像することしか出来ません。

知人の話ですが、観光バスの運転手さんが知り合いでいるそうで、この方は3月以降全く仕事がないのだという話をしていました。その話を聞いたのが6月のことですから、あるいは状況は変わっているかもしれませんが、それほど大きな変化ではないかもしれません。

国の補助があるとなると旅行者が増え、観光業にとっては大きなビジネスチャンスとなるでしょう。また旅行先で使える地域共通クーポンというものがあることで、旅行先でお金を使ってくれる人も増えるでしょう。

コロナ禍で大きなダメージを受けている観光業を助ける良い施策だと思います。しかし今なのか?おいうことなんですね。

ここ2週間くらいでしょう、感染者がまた増えてきています。国は緊急事態宣言が出ていた頃とは状況が違うと言います。でも感染者が出ていることは間違いありません。そんな中、旅行を推進するキャンペーンを今やらなくてもいいのではないでしょうか。

当初は8月上旬からとしていたようですが、7月の4連休や夏休みの時期に合わせるように前倒ししたということです。

それでも状況は変わっていきます。その辺は流動的に実施期間を変更してもいいのではないでしょうか。確かにこの制度に大きな期待を寄せている人が多くいることは分かるのですが、これでまた感染者が増えて経済が止まってしまうことが再び起こることの方が怖いと思うのです。

自治体の長も疑問の声や警戒感を示しています。やるなと言っているわけではなく、今なのか?ということですよね。

個人的には、それが秋なのか冬なのか、あるいは来年なのか、状況が落ち着いて来たときに、今年のGWが緊急事態宣言で何も出来なかったので、代替のGWのような期間を設けて、その機会に旅行をしましょうとかすればいいのにな、と思っています。

いずれにしろ、このキャンペーンで感染が広がるなんてことにはならないで欲しいです。なぜ予定の延期をしないのか、国は納得のいいく説明をするべきだと考えます。

ところでキャンペーンで付与される地域共通クーポン券ですが、配布は9月からの予定なのだそうです。このクーポンは旅行先で旅行期間中にしか使えないとのことです。となると今この制度を利用しても十分な恩恵は受けられないということになります。

ですから制度が開始されたからといってすぐに利用するよりは、時期を待ってから利用した方がいいいのではないかなと思うのです。何となく中途半端なスタートに思えるのは私だけなのでしょうか。