非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

景気拡大期間71ヶ月で終焉

日経電子版に、2012年から始まった景気回復は2018年10月で終わり、景気後退に入ったと内閣府が認定する方針であるという記事がありました。アベノミクスによる景気回復などが言われてきた2010年代でしたが、既に終わっていたということになります。

拡大期間71ヶ月というのは2002年2月から2008年2月まで73ヶ月間続いた「いざなみ景気」に次ぐ長期間に及ぶ景気回復期となったとのことです。

いざなみ景気の時にも言われたことですが、長い景気回復期でありながら、景気がいい、何らかの恩恵を受けたという話はあまり聞かなかったように思います。

いざなみ景気の時は年率で約1.6%、今回の景気回復期は約1.1%と小幅な成長を続けていたというのがあるでしょう。また途中、何度か大きな経済危機があって、そこのインパクトが強かったというのも景気が良かったという印象を薄めているとは思います。

まあ実感として、この20年が経済的にいい時期だったなあと感じる人はあまりいないのかもしれません。

ちなみに、いざなみ景気の前で最長の景気回復期であった「いざなぎ景気」の時は年10%を超える成長を見せていて、必ずそこと比較されます。しかし、いざなぎ景気は1966年~1969年、時代背景や様々な環境が違い過ぎて、そこと比較するのはフェアではないし、意味がないのかなという気もします。

景気判断となる9指標

ところで景気判断はどのようにされるのでしょう。これは内閣府の経済社会総合研究所が作る「景気動向指数研究会」で有識者により判断されます。

ここでは次の9つの指標を元に判断していきます。

  • 鉱工業の生産
  • 残業時間
  • 鉱工業生産に使う部品や材料の出荷
  • 耐久消費財の出荷
  • 生産に使う機械や設備の出荷
  • 小売業の販売額
  • 卸売業の販売額
  • 企業の営業利益
  • 有効求人倍率

これらの増減率、増減している指標の数、増減の期間、過去との比較により、景気回復期か景気後退かといった判断をしています。

もちろん、景気判断が良かったからと言って自分の懐が温かくなるとは限らず、また逆であれば懐が寂しくなるとも限らないわけです。あくまで国の景気の流れを知るという意味で、抑えておけばいいのでしょう。

私の周りでバブル期に若い時期を過ごした先輩方がいますが「いい思いなんてひとつもしなかった」と言っています。まあ景気なんて個人にとってはそんなものなのかもしれません。