FRBのパウエル議長は29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に「景気悪化は我々の生涯において最も厳しい」という発言をしました。
言われなくても分かってはいるんです。それでも経済界の要人がそう発言すると改めて実感を強くするところです。
新型コロナウイルスの感染拡大により、米国そして世界が大きく打撃を受けており、経済活動や雇用が大きく落ち込んでいます。
短期的には経済活動や雇用、インフレに影響を及ぼしていて、
中期的には経済見通しにとって重いリスクとなっています。
ということで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0~0.25%に据え置くことを決定しました。当面、明るい見通しが立つまではこのレンジが維持されるのではないでしょうか。
FRBは経済を支え、雇用の上昇、物価の安定目標のために、あらゆる手段を用いるとしています。
現在も実施しているそうですが、FRBでは国債、住宅および商業不動産ローン担保証券の保有を増やしていて、今後も続けるとのことです。
30日に米商務省が4~6月期のGDP速報値は前期比年率換算で32.9%減少したと発表しました。これは統計がある1947年以降で最悪の数字となっています。
1958年1~3月期の10%減、2008年10~12月期の8.4%減というのがこれまでの減少率として最大のものだったとのことで、驚くべき数字と言っていいでしょう。
今後はV字回復の見通しとのことですが、何しろ先行きが見えない状況、次にどういう結果が出るのかは不確実でしょう。