非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

なぜ銀が高騰しているのか?

最近、銀が高騰しているというニュースをよく耳にします。

そもそもとして、金を持っている人が金価格がかなり上がっているので売ろうかなという話を聞いていました。

景気後退局面にある(と思われる)中で不確実性が非常に高まっています。そうすると安全資産である金にマネーが流れるというのは、まあある話なのかなという感じです。

あまり銀に投資する、投機するという感覚はなかったのですが、金に比べて単価が安いため少ない資金で取引を出来るという商品性があります。よって金の代わりに銀を買うというケースも多いのだそうです。結果、金と銀は価格が連動するのだそうです。

そもそも銀の値動きには実需として半導体や電子部品などの産業用として多く扱われています。しかしコロナの影響でその実需が落ちていました。今後そういった実需の回復が期待されることが価格を押し上げる一因ではないかとも見られています。

さらに多くの取引がなされれば供給不足の可能性も出て来ます。供給懸念も価格上昇の要因となるでしょう。

比較的取り扱いやすい価格で取引出来る、それが高騰している、となると投資してみたくなるところでしょう。しかし注意が必要でもあります。

というのも金に比べて値動きが荒いという面があるのです。少なくとも現在はそういう状況にあるようです。

取り扱いやすい価格であるとなると参加者が増えるでしょうし、頻繁な売買もあるでしょう。それにより価格の変動が激しくなるという面があると思います。

金と銀は価格が連動するという面があります。金価格を銀価格で割る「金銀比価」というものがあります。これにより金と銀の価格の相対的な価値の差を見ることが出来ます。この値が大きくなれば、それだけ金が銀に比べて高いということになります。

コロナの影響で銀の需要は大きく減ってしまいました。それにより銀の価格が下落しました。3月には金銀比価が過去最大になっています。つまり価格が連動する金と銀ですが、銀が金に対して相対的に安くなったということです。

ここで投機マネーが、その価格差に注目して抜け目なく入ってきたのです。こういった資金は短期的な利益確保を目指すでしょう。結果、価格変動が荒くなっているということのようです。

ですから急騰したと思って油断していると急落に巻き込まれる可能性があることを知っておかないといけないというわけです。

高校のときの話ですが、同級生が化学室でおもちゃの指輪に銀メッキをして「銀の指輪だ」と言って喜んでいたことを思い出します。その時の印象が強くて、銀は安いもの、手に入れやすいものという風に思ってしまっています。そんなわけで銀に投資するというのがピンとこなかったりします。

魅力的な商品なのかもしれません。が、分からないものには手を出さないと割り切ってしまうのも大事かなと思っています。