非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

ヤクルトレディ3000人を正社員へ

ヤクルト本社が全3万2000人ほどいる「ヤクルトレディ」の約1割にあたる3000人を正社員にするというニュースがありました。今後3年間かけて実施するようです。

ヤクルトレディといえば、オフィスや自宅に来るヤクルト製品の販売員さんとしてお馴染みですね。

ビックリするかもしれませんが、ヤクルトレディの皆さんは多くが個人事業主なんです。つまり雇われているわけではないんですね。

商品をヤクルトから卸して、それを販売することで収入を得ているのだそうです。

私の知り合いの奥さんがヤクルトレディをしていたことがあって、それで個人授業主なんだということを聞いたときには随分と驚いたものです。

さすがに収入については聞いたことがありませんが、完全歩合制というケースが多いようです。ですから売ればそれだけ収入に繋がるのでしょうが、売れなければ収入がないということもあるのかもしれません。

ヤクルトレディさんが使っているカートなどもリース料を取られるようで、シビアな面もあるようです。

私は職場に来るヤクルトさんから、頻繁に飲料を買っています。

時々、キャンペーンとかでプレゼントとか割引があると「自腹ですか?損しませんか?」なんて聞いたりします。毎日会っていると、自分のために損をして欲しくないなと思うのです。話を聞く限りでは損をしないようになっているそうですが。

個人事業主と言いながら、毎日だいたい決まった時間に販売にいらっしゃるし、周る箇所も多いようです。雨の日も風の日も販売にいらっしゃる。大変だし、必ずしも安定した収入となるかは分からないのですが、長く続けている方が多い印象があります。

なんでも販売所には保育所があり、仕事をしながら育児をしやすい環境があるようです。女性が多い理由のひとつかもしれません(男性が働くのにも、もちろんいいと思います)。

また親の介護をしている人に向けたアドバイザーへの相談窓口も用意するなどしているようです。

ヤクルトの国内における飲料事業の売上高のうち65%ほどをヤクルトレディによる販売が占めているとのことで重要な販路となっているとのこと。

それだけに長く仕事を続けてもらえるように、正社員化を目指すこととなったようです。

実際、個人事業主とは言え、自分の好きな時間に働くというわけにはいかないでしょう。私のように毎日待っているお客さんがいますから。健康食品ですから質問も多いようで、商品知識は大事でしょう。そしてやはり体力勝負の仕事です。

また最近では、家庭に訪問することから特にお年寄りの見守りの役割というのも取り上げられています。

それだけに、いくらかの固定給なり、社会保険なりのサポートがあればいいのになあと思っていました。

今回の決定は、コストはかかるものの、販売員の定着を目指す会社と、これまでの仕事を継続しつつ安定した収入を得るという販売員さん、双方にメリットのあるものなのではないでしょうか。

市場もポジティブなものと見たのでしょう、株価は若干ですが上昇しました。

実際のところ、どのくらいの人が正社員になることを求めているのか分かりません。個人事業主という立場の方がいいという方もいらっしゃるでしょう。

それでも働き方において、選択肢が増えるということは大変良いことだと考えます。