非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

競馬のオッズはどのように求められているのか

オッズはどのように計算するか

競馬にオッズというものがあります。

オッズというのは買った馬券が当たった場合に、どのくらいの倍率でお金が戻ってくるかを表すレートです。

例えば、オッズが2倍の馬券を100円買っていて、その馬券が当たった場合には200円が返ってきます。その代わり、当たらなければ1円も戻ってきません。

オッズはどうやって決まるのか想像してみると、馬券の売上を当たった人で山分けするということが思いつきます。

例えば3頭の馬が出走したとします。分かりやすくする為に、1人100円ずつしか馬券を買えず、馬券を購入したのは10人とします。

馬Aは人気で500円馬券が買われました。馬Bは2番人気で400円馬券が買われました。馬Cは最も人気がなく100円馬券が買われました。合計1,000円の馬券が買われました。

馬Aが勝った場合、5人で1,000円を山分けすることになります。よって100円は200円になります。同様に馬Bが勝てば250円、馬Cが勝てば1,000円になります。

それぞれ100円が200円、250円、1,000円になるということは2倍、2.5倍、10倍になる可能性があるということです。この「○倍」がオッズです。

計算式にすると次のようになるでしょうか。

オッズ=総売上÷支持する馬の売上

またオッズの逆数は総売上に対する各馬の売上率となります。つまり、その馬がどのくらい支持されているかを表す指標と言えるでしょう。

オッズ 逆数(支持率)
A 2.0 50%
B 2.5 40%
C 10 10%

✳︎支持率は100倍してパーセントにしています。

全馬の支持率を合計すると100%になります。人気が高い馬は勝つ可能性が高いと予想されているため、オッズが低く、人気がない馬ほどオッズが高くなります。

2020年のジャパンカップのオッズを見てみる

2020年を代表するレースと言えば、ジャパンカップが挙げられることでしょう。史上最多G1を8勝したアーモンドアイ、牡馬で無敗の3冠馬コントレイル、そして牝馬で無敗の3冠馬デアリングタクト、それ以外にも錚々たるメンバーが集まったレースでした。

結果はアーモンドアイが勝利してG1において9勝目を上げて引退となったのでした。

非常に注目度の高かったレースですが、単勝オッズは人気順に以下の通りでした。

オッズ 逆数(支持率)
アーモンドアイ 2.2 45%
コントレイル 2.8 35.71%
デアリングタクト 3.7 27.03%
グローリーヴェイズ 17.2 5.81%
レンブーケドール 24.9 4.02%
キセキ 44.6 2.24%
ワールドプレミア 45.4 2.20%
ユーキャンスマイル 101.1 0.99%
ウェイトゥパリス 136.9 0.73%
ミッキースワロー 216.2 0.46%
マカヒキ 226.1 0.44%
パフォーマプロミス 312.5 0.32%
ヨシオ 321.6 0.31%
クレッシェンドラヴ 432.9 0.23%
トーラスジェミニ 460.3 0.22%

✳︎支持率は小数点第5位を四捨五入してから100倍しています。

改めて見てみると、上位3頭の人気が突出していますね。

さて、ここで得た支持率を合計すると125.71%となり、、

あれ?125.71%になってしまいました。

どういうことなのかというと、競馬には控除率というものがあるという話になるのです。単勝の場合、20%となっています。

どういうことかというと、売上から控除率20%分を引いた80%分を当たった人で山分けするということです。

ちなみに20%は一部を国庫へ、残りをJRAの運営に使っているということです。競馬という事業を運営していくにあたり、売上から経費を賄っていかなくてはならないわけです。

先程の125.71%に8掛けすると100.568%、概ね100%になりますね。

実際のオッズは控除率を考慮しなくてはいけません。よって以下のような計算式になります。

オッズ=総売上(1-控除率)÷支持する馬の売上

アーモンドアイであれば、支持した人、すなわちアーモンドアイの馬券を買った人はおよそ36%になるということになります。

売上の80%を売上の36%買った人達で、按分(買った金額に応じて)するので80%÷36%≒2.2となります。上の表で求めた支持率を8掛けしてもいいですね。

ちなみに2020年のジャパンカップの売上金は272億7,433万4,600円でした。これは前年比147.5%の増加だったそうです。

馬券には様々な種類があり、控除率も異なるので一概には言えませんが、もし全体の売上の36%がアーモンドアイによるものだったとすると、100億円近い売上をアーモンドアイが呼び込んだことになります。