非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

ジュンク堂が仙台から消えた日

18日、ジュンク堂仙台TR店が閉店しました。

kahoku.news

ジュンク堂を頻繁に利用していた私にとっても残念な出来事でした。

6月後半にジュンク堂に行った時に、閉店のお知らせが貼られていて、その日から7月18日が来るまでは実にあっという間のことでした。

日に日に本棚に空きが増えていくのは寂しいものでした。

1997年に仙台に初進出したとのこと。開店した当時のことは覚えていませんが、恐らくエンドーチェーン仙台駅前店がイービーンズと名前を変えた時に出店されたのだと思います。

その後、ロフトに2店目、ヤマダ電機仙台駅前店の地下に3店目のジュンク堂仙台TR店がオープンする、という流れではなかったかな、と記憶しています。

仙台TR店は、東日本大震災後にオープンしていて、確かイービーンズが震災の影響で中々再開出来ずにいたことに代わりにオープンしたのではなかったかな?と記憶しています。

その後イービーンズが再開し、イービーンズ内のジュンク堂も再開(むしろ売り場を広げて)したことで、仙台駅前でジュンク堂が3店舗もあるという贅沢な時期がありました。

さらに丸善との経営統合もあり、仙台駅前に関連書店が4店舗ということにもなっていったのでした。

しかし、その後イービーンズ店、ロフト店は閉店し、ジュンク堂は1店舗だけになったのでした。正直言うと、駅前にそんなになくてもいいかな?と思っていて、また店舗毎の特徴というか品揃えが違うというわけでもなかったので、使い分けが難しいなあという贅沢な悩みを抱えていたものでした。

19日に嘘だといいなあと思いながら、ジュンク堂TR店に足を伸ばしてみました。シャッターは閉まっていて、閉店のお知らせが貼られていたのを見て、残念ながら現実を受け入れることにしました。

先日店内のレイアウトが変わったばかりの系列店、丸善はあるので仙台から大型書店が完全に無くなるというわけではないのですが、やはり寂しいものです。

ところで振り返ってみるに、かつては仙台の駅前、アーケード内などなどに中小の書店がいくつもあったように記憶しています。しかしそれら書店は徐々に姿を消していきました。

それはジュンク堂という大型書店の進出が影響していたことは間違いないでしょう。

書籍は書店で値付けを出来ない、ですから差別化を図るとしたら品揃えということになります。大型書店はとにかく品揃えが豊富ですから、これに中小の書店は対抗することが出来なかったことでしょう。

中には店内のレイアウトやポップ、お勧め本のセンスで頑張っている書店もありましたが、残念ながら姿を消していったのでした。

ジュンク堂は出版不況、ネット書店、それにコロナの影響で経営が厳しくなっていたとのことです。

確かにネットで記事を読めるからなのでしょう、姿を消した雑誌は多数あります。雑誌を立ち読みするというのは、良いか悪いかは別として書店の楽しみのひとつだと思いますし、人を呼び込んでいたと思うのです。でも今は雑誌を立ち読みしている人は少なくなりましたし、コロナ禍においては増してでしょう。

またAmazonを始めとするネット書店には在庫ではかなわないでしょうし、電子書籍の広がりで紙の本を読まなくなった人も増えたことと思います。私自身もそうですから。

こういうのをライフサイクルとでも言うのでしょうか。中小の書店が消えていったように、今度は大型のリアル店舗が消えていくということなのかもしれません。

ならば未来はどうなるか分かりませんが、いつかAmazonのようなネット書店が淘汰される日がくるのでしょうし、電子書籍とは違った形の書籍が出てくるのでしょう。

新しくやってくる未来に興味はありますが、寂しさも残るのです。せめて記憶には留めておきたいものです。