非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

新規感染者が減っているこの頃の話

よく聞く話ですが、タクシー運転手さんと話すと景気がよく分かるのだそうです。

というのも、景気の良し悪しでタクシーを利用する人が増減したり、利用する距離が変わったりといったことなのだそうです。

景気を敏感に感じることが出来るということなのでしょう。

ここ1ヶ月ほどでしょうか、日本国内における新型コロナウイルス感染者の新規感染者数が非常に少ないという状況が続いています。ワクチンを打ちたいという人は概ね摂取が完了し、3回目のワクチン摂取に向けた話も進んでいるようです。

海外では感染者が急増していて問題になっているという中、日本では感染者数が極めて少ないという状況は逆に不安なわけですが、まずはワクチン摂取のおかげなのかな?とでも思っているしかないのでしょう。

日本国内では新規感染者が少なくなっているわけで、徐々に外での飲食、特に飲酒も解禁されてきているようです。年末に向けて飲み会が増える季節に飲食関係のお仕事をしている方にとっては、ようやくといったところでしょう。

またタクシー運転手さんもそういう状況を感じているかもしれません。

さて、私はあまりタクシーを使うことはないのですが、私にとってのタクシー運転手さんは床屋さんです。床屋さんには様々な業種の人がやってきますから、私が普段会うことのないような方の情報を得ることが出来たりするんですね。

雇用の需給がマッチしていない

つい数日前、床屋さんに行ったときに、こんな人が来たんですよということで、2人のお客さんの話を聞きました。

1人のお客さんによると、せっかく飲みに行くのだけど、注文した品が提供されるのに時間がかかるのだ、なんでだろうなって話をしていたのだそうです。

もう1人のお客さんは飲食店を経営している方だそうで、とにかく最近お客さんが増えて忙しいのだそうです。しかし人手が足りなくて満足にサービスを提供出来ないんだというのだそうです。

なんでも昨年来のコロナ禍により、バイト従業員に辞めて貰わざるを得なかった、しかしここに来てお客さんが増えてきたものの、バイト従業員が確保出来なくて困っているのだとのことです。

少ない人員で回そうとして結果、満足いくサービスを提供出来ないという状況なんですね。

バイトさんが戻ってこない状況は分かりませんが、やはりまだまだコロナの状況について先が見えないということがあるでしょう。これは雇用が安定しない、バイトを切られてしまうということがあるかもしれません。また感染リスクが高いと言われる仕事に、敢えて今就きたくないということもあるでしょう。

これって米国で起きていることと同じように感じました。雇用の需給がマッチしていないという状況です。となると、賃金を上げるという流れになるかもしれません。最低賃金も徐々に上がっている中、働き手確保のために賃金を上げるとなると雇用主の負担は大きいものになるでしょう。

新規感染者が減って、飲食業も仕事が出来るぞと思いきや、必ずしも手放しで喜べないということもあるかもしれません。

借入金の返済

また別のお客さんの話です。飲食業を営んでいる方なんだそうですが、ここにきて大変なんだというのだそうです。

というのも、昨年に低金利で受けていた融資の返済が最近開始されたからだというのです。その返済があって大変だということなのですね。

具体的にどういう融資なのかは分からないのですが、昨年来、国から出ているコロナ対策としての低金利あるいは無利子の借入金のことのようです。

いくら低金利や無利子であっても返済はしないといけないわけで、やむを得ない話ですし、融資を受けることが出来たのは有難い話だったでしょう。そこには、コロナによる影響がここまで続くという想定はなかったと思うのです。

ようやく底を脱するか?というところですから、返済出来る余裕のないところも多いことでしょう。

その話を聞いてふと思い出しました。

新規感染者が減ってきて、飲食業もようやく復活の兆しが見えてきたか?という状況下で閉店してしまうお店もちらほら見受けられます。ここまで頑張ってこられたのに、ようやくというところで閉店なのかと、悲しい気持ちで店頭の閉店のお知らせが書かれた貼り紙を見ることもしばしばです。

閉店したお店に直接聞いたわけではないですが、融資を返済が出来ずに店を畳むことにした、という話があっても不思議ではありません。

政権が変わって続々と経済対策を打ち出しています。でも、おや?と思ってしまうものも見受けられるわけです。どうせバラ撒くなら、本当に苦しい人に向けて欲しいところです。