16日のFOMCは注目度の高いものでした。
想定通りではありましたが、政策金利の誘導目標を0.25ポイント引き上げました。利上げが実施されたのは2018年12月以来のこととなります。
委員による政策金利見通しとして、22年に今回を含め7回、23年には4回の計13回利上げし、2.75%まで金利を引き上げるとしています。
12月の見通しでは年内3回利上げの見通しとされていましたから、大きな見通しの調整となっています。
仮に22年中に7回、全て0.25%の利上げを実施すると年末には1.75%まで政策金利が引き上げられることとなります。
1年間で1.75%の金利引き上げとなると、前回の利上げと比べ3.5倍の早さとなるとのことです。
急ピッチでの利上げを進めるのには、それほどの物価上昇が起きている、それを抑えたいということなのかもしれません。
世界情勢が不安定で、更なる物価上昇も予想されますから、利上げ幅や回数も更に増えることもあるかもしれません。
最近よく「オーバーキル」という言葉を聞きます。
物価上昇を抑え、安定に持っていくために急ピッチで利上げを進める一方で、その利上げが景気を冷やしてしまうかもしれないという懸念です。
不安なのはインフレを抑えきれず、しかし景気後退になる、つまりスタグフレーションになることと言われています。
物価の安定と景気の維持、これを両立することが出来るのか、あるいはどちらかが立たないのか、今後の動向も注目されることでしょう。