2日、米労働省が2022年8月の雇用統計を発表しました。
予想 | 結果 | |
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非農業部門雇用者数変化 | 30.0万人 | 31.5万人 |
失業率 | 3.5% | 3.7% |
景気動向に敏感に反応する非農業部門の就業者数は31.5万人増となりました。前回の52.8万人増と比べると低下したようですが、高い水準にあると言えるでしょう。失業率は3.7%と前回よりは0.2ポイント高くなりましたが、依然低水準にあります。失業率が上がるのは7ヶ月振りのこととなります。
また前年同月比での平均時給は5.2%上がっています。
失業率は極めて低い状況、非農業部門の就業者数は増えている一方で、賃金は上がっている、人手不足は続いているというのはどういう状況なのでしょう。
ひとつには、コロナ前に働いていた高い年齢層の人達が仕事に戻ってきていないという状況があるそうです。
また人手不足のため賃金が上がっているので、より良い条件の仕事に転職する人も多いのでしょう。日本と違って転職しやすい環境というのも大きいと思います。
優秀な人材を留めるためには賃金を上げないといけないという面もあることでしょう。
とにかく賃金上昇はインフレの勢いを高めることにもなるでしょう。先日のジャクソンホールでパウエル議長の発言がタカ派になったということで話題になりました。今後の利上げを強く後押しすることになるかもしれません。
それもあってか、米ドル円は140円を超える円安となりました。140円台というのは24年振りのことだそうです。