FRBは22日に開かれたFOMCで0.25%の利上げを決めました。
10日に経営破綻したシリコンバレーバンクを発端に金融不安が広がり、その火消しに躍起になっている最中でした。
それでも利上げをした、つまり高インフレを抑制することに重きを置いたということでしょう。
23年末の金利の中央値は5.1%とされています。政策金利が4.75〜5.0%となりましたので、あと1回は利上げがあるだろうと見られています。
これまでは「継続的な利上げ」という表現があったものの、今回はその表現が削除されており、利上げも終わりが見えてきたということでしょうか。
FOMCの前には0.5%の利上げの可能性にも言及されていましたが、0.25%の利上げに留まりました。
それには、金融市場が逼迫しており、利上げと同等かそれ以上の効果があるとしています。
これは銀行の経営不安が融資の引き締め等に繋がっているということのようです。
金融不安の発端となったシリコンバレーバンク(SVB)の破綻ですが、FRBによる急速な利上げの影響を受けたとされています。
SVBは含み損を抱え破綻したと言われていますが、含み損となったのが債権だったのだそうです。その多くが米国債または米国政府証券だったとか。
債券運用を中心としていたSVBにとって利上げは辛いものとなりました。債券は金利が上がると価額が下がるという性質がありますから、急速な利上げは急速な価額の低下に繋がったのでしょう。
強いインフレを抑えるため、急速な利上げを行なった結果、金融不安という副作用が出てしまったわけです。
SVBの破綻以降、リーマン級のショックが起こる、いや今回はそうはならない、と様々な意見が飛び交っています。
さらに景気後退が心配されるわけで、ネガティブな話題が続いています。