50週間続けてきた積立FXですが運用を終了します。
積立投資の実験という位置付けで始めたのですが、なかなかに面白い結果となったのではないかと思います。
スタートした2019年の7月8日の米ドル円レートは108円47銭でした。それから紆余曲折があり、最終日2020年6月19日の米ドル円レートは106円96銭と、結果マイナスになるということとなりました。
最終的な購入残高が米ドル建てで835.48ドルですから、もし最初の日に一括で買っていると90624.5円が89326.9円になったということになります。-1297.6円という結果に終わっていました。積立投資をした結果は-897.8円と400円ほど損失が小さくなったということになります。
実際にはスワップ金利というものが付きますから結果はまた変わってくるのですが、そこはここでは無視することとしましょう。
比較的動きの少ない1年であった、はずだったのですが、今年に入って発生した新型コロナウイルスの影響は為替相場をも大きく動かしました。
今年の2月には112円を付ける場面もありました。第33週目なのですが、この時は2349円の利益になっています。積み立てている途中なので、この時点では572ドルほどの購入残高となっています。最初に一括で買っていたらという話でいうと、米ドル円112円で93573円76銭になっていたことになります。
最も円高に動いたのが2020年3月の第36週目でしょう。3月9日には101円台を付ける場面もありました。この週はまさに急激なドル高に動いていて、最終日の3月13日の私の買い付けがあ105円18銭なのですが、終値は108円7銭となっており、結果損益でプラスを維持していたのです。ちなみに最初に一括で買ったとして、米ドル円102円で85218円96銭になっていたことになります。
扱った金額が小さいというのはあるものの、これほど激しい動きをすると一括で購入していた場合ハラハラものだったでしょう。一方積立で購入していた私は精神的にあまり堪えるようなものはなかったのです。
積立投資の良さのひとつとしてメンタル的に楽であるということが言われますが、まさにその通りだと思います。
結果として米ドル円が激しく上下する期間は短かったものの、これがどの程度の値幅で動き続けるのか、それは誰にも分からないのです。この間にSNSでFXで儲けていた人が振り落とされていったという話をよく耳に(目に)しました。振り落とされた人についてはレバレッジの問題もありますが、メンタルというのは非常に重要な要素だと思っています。
積立投資のメリットのひとつとして、振れ幅が小さくなるという点もメリットのひとつでしょう。分散して購入していくことになるので平均に集約されていきます。結果として一括で買うよりも振れ幅が小さくなっていくことになります。
厳密には振れ幅は変わらないのですが、トータルで見ると小さくなるということです。
これは上昇するときには儲かる機会を減らすことになる一方、下落するときには損失を小さくしてくれることになります。
買う場所、売る場所を的確に当てられる才能を持った人であればいいのでしょうが、そうではない普通の人にとって、分散する、積立をするというのは悪くない方法であるということです。
そんなことを改めて実感出来る、よい実験だったかなと思っています。
ところでFXを積立するということについてはどうなのか?個人的にはあまり積立投資に向いている商品ではないのかな、と感じました。
というのも為替は青天井で上昇を続けるものではありません。積立投資というのは、途中で色々なことがあるけど、最終的には右肩上がりで価格が上昇する商品に投資するべきだと思います。そういった面でFXが積立投資に向いているかは疑問です。
どちらかというと一定のレンジを行ったり来たりする商品なので、トラリピという商品がありますが、あのような商品の方がFX向きなのかもしれません。
といっても、これは積立投資で為替差益をあげたい、資産を増やしたいという人に対するものです。
例えば、外貨建ての商品を持っていて為替リスクがあるので、それをヘッジしたいので外貨を持ちたいという人にはFXで積立するのはいいかもしれません。
また外貨預金をやりたいという人にもいいかもしれません。外貨預金は手数料が高くてお勧め出来ないのですが、FXなら手数料は外貨預金に比べればないに等しいくらいです。それでいてスワップ金利を受け取れるのです。
商品の特性をうまく利用していけるといいですね。