福島県の福島銀行がSBIホールディングスからの出資を受け入れるという発表を11日にしました。
地方銀行がSBIホールディングスの出資を受け入れるというケースは島根銀行に続くものです。
近年の低金利に加え、人口減少が銀行にとっては辛い状況で、何らかの手を打たないといけないのでしょう。
大体どこの地方も同じだと思いますが、第一地銀と言われる大きい銀行があり、そこが地元の人がメインで使う銀行となります。第二地銀と言われる銀行はどちらかというとサブ的な利用になることが多いのではないでしょうか。
福島県では東邦銀行が最大で、福島銀行は規模に於いて7分の1ほどしかないのだそうです。そういった面でも差別化を図りたい、一手を打ちたいという思惑があることでしょう。
福島銀行としてはSBIの投資信託などの商品を売って手数料収入を得る、出資された資本を元に融資を拡大するといったところで業務拡大を目指すことになるのでしょう。またSBIグループはIT分野などの技術(フィンテック)にも強いでしょうから、そういった面での技術提供が期待出来るかもしれません。さらに資金の運用を委託するなども検討しているとのことです。
一方SBIにはどんなメリットがあるのでしょうか。SBIは実店舗を持たない、ネット上でのサービスを提供していますから、顧客の顔が見えないという問題を抱えていると思います。地方銀行と提携することで顧客に直接アクセスしてサービスを提供するというのは大きいと思います。
また今後、提携する銀行が増えていけば大きなネットワークになっていくと思います。そうなってくると大きなグループとなるでしょうし、規模が大きくなっていき、そこにノウハウや技術提供することでの利益だったり、経費削減に繋がっていくかもしれません。
銀行はどこも生き残りをかけて様々な手を打とうとしていることでしょう。我々の生活において銀行は必要なのですが、その一方で銀行が儲かるような手というと我々の生活とあまり繋がらないというか、そこにお金を出したくないという面もあり、中々難しい舵取りを迫られているのではと思ってしまうところです。