22日にFOMCがありました。今回の注目は何と言ってもテーパリングがいつ開始されるか?というところにあったでしょう。
パウエル議長の発言から見ると、景気の回復状況によってはテーパリングを早急に始める必要があるかもしれないということです。
また景気回復が軌道に乗れば来年中ごろにはテーパリングの終了もあるかもしれないということのようです。
早ければ次回11月のFOMCにてテーパリング開始の決定がされるかもしれないということのようです。
と言っても驚く話でもなく、年内にも決定があるのではないかという見立てがあります。
年内のFOMCが11月と12月、残り2回ということですから、次回決定というのは十分にある話かと思います。
ところでアメリカのインフレ率が2%を超えています。長期的な目標は2%を少し上回るくらいとしているようです。今のインフレ率は向こう数ヶ月続くものの、あくまで一時的なものであると見られているようです。
テーパリングが開始されると利上げにもなってくるのかが注目されるところですが、テーパリング開始と利上げのタイミングは連動している話ではないという慎重な発言をしているように見受けられます。
いずれにしろ景気が良くなり、テーパリングが開始されると、利上げの話も出てくることでしょう。22年中にも利上げの話となるのではないかという専門家の発言もありました。
ところでテーパリング開始の話と常に合わせて出てくるのが雇用状況です。ちょっと前までのニュースだと失業者への給付金があるために、就業せずに仕事を選ぶ人がいて新規就業者数の増加を鈍らせているのではないかとされていました。
ここで給付金が終了に伴う就業、また学校再開、さらに対面授業再開ということで、子どものいる人たちが仕事に戻ることとなり、9月くらいから新規就業者数が増えてくるのではないかとされていました。
しかし思ったほどに雇用者数が増えていないという話があります。当初想定されていたシナリオ通りにはなっていないのではないかということなのです。
デルタ株による新型コロナウイルス感染者が再び増えてきたという事情は十分に考えられるでしょう。
近くに発表される9月雇用統計は、今後のFRBの動向に大きく影響するかもしれない重要なものとなるかもしれません。もちろんそれは市場に大きく作用する可能性があるわけです。
そんな中、中国の恒大集団という不動産関連企業のデフォルト話が市場を騒がせています。
リーマンショック級の話だという人もいれば、いやいや状況は折り込み済みで、そこまでのものではないという人もいます。
どうなるのかは分かりませんが、コロナショック同様、またジェットコースターのような動きがあるのかもしれない、とは思っていれば少しは気持ちが楽になるでしょうか。