FRBは15日のFOMCでテーパリングを加速することを決めました。
11月のFOMCでは、月に150億ドルずつ資産購入を減らし、22年の6月にテーパリングが終了するものとされていました。
今回のFOMCでは、この削減を300億ドルと2倍にし、テーパリングを3月に終了するとしました。
また利上げを22年中に3回実施するという見込みもあるとのことです。
これは高いインフレを容認できないということで、これまで「一時的」なインフレとしていたものの、「一時的」という表現をやめたところにも表れているようです。
高いインフレに対する不満や批判が高まっており、後手に回っている状況、何もしないわけにはいかないのでしょう。11月のFOMCから1ヶ月で状況は変わったようです。
これまでは穏健とされるハト派と言われていたパウエル議長が、強硬と言われるタカ派に方針転換したのでは?なんて言われていたりもしますね。
今のインフレには、ここ最近言われ続けている半導体不足などの供給不足があるでしょう。またコロナ禍における感染不安から雇用が確保できないことによる供給不足もあるでしょう。
モノ不足は徐々に解消されていくものと見られています。
また現在、オミクロン株の感染急拡大という問題があるものの、いずれ終息へと向かうでしょう(かなり期待を込めてですが)。
これらが解消された時にインフレがどうなっていくのか分からないというのが正直なところなのではないでしょうか。
仮に高いインフレが解消されて、でも今回決定した利上げがされたら市場はどうなるのか、混乱もあることでしょう。
利上げにより、米ドルの利回りが高まれば、そこにマネーが集まり、米ドル高になることもあるでしょうか。例えば日本のようにモノを輸入に頼る国にとって、円安ドル高といった状況は物価高に繋がるでしょう。
米国では、長短金利差が小さくなっています。短期金利は上がっているものの、長期金利が上がらないということです。
これについて様々な考えが示されていますが、聞いていると「結局のところよくわからない」という感じなのかなと感じています。
後付けでの説明は出来るのでしょうが、今起きていることを明確に示せないなら分かっていないということなのだと思います。つまり、今の状況はよく分からない状況なのだと思います。何しろ経験のないことばかり起きているのですから。
そんなわけで、22年も米国、FRBの動向には多くの目が集まることになるのでしょう。