非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

ソフトバンクが力を注ぐWe Workとは

ソフトバンクグループの株価が下がっていて、PBRは1倍を切るかどうかというところまで来ています。

時価総額は半年で4兆円以上減っているとのことです。最近話題になっている米のウィーカンパニーへの投資が大きく影響しているのは間違いないでしょう。

ウィーカンパニーは上場目前にして、上場の取りやめを発表、創業者のニューマン氏のCEO退任、続いて取締役の退任など、様々な問題が続いています。何より赤字体質、資金繰りに苦戦しているところが大きいでしょう。

そんな中でソフトバンクグループが約1兆円の支援をすると発表したのですが、その投資への懸念が株下落を後押ししています。

そんな話題のウィーカンパニーとはいったいどういう会社なのでしょうか。

2010年に設立された若い会社ですがユニコーン企業となっている注目の会社です。We Workという、世界中に拠点を持つ貸し事務所を展開している会社のようです。貸し事務所というと恐らくイメージと違うのでしょう。おしゃれなレンタルオフィスという方がいいかもしれません。

個人から企業まで様々な利用者がいるようです。

貸し事務所とか貸し会議室なんていう商売は日本でも昔からあって、それほど珍しいビジネスとも思えません。それが短期間で世界中に展開するユニコーン企業になったというところに興味を持ちました。

そのビジネスは

  1. ビルの一部を借り上げる
  2. 改装して使いやすくする、付加価値を付ける
  3. 貸し出す

と想像できるような内容です。

HPを見ると、そこで働いてみたくなるようなおしゃれな空間になっています。

www.wework.com

様々なアメニティがあるとか、データを駆使した運営をしているとか、面積当たりの利用者数が増えるように工夫しているなど、普通の貸しオフィスとは一線を画しているのでしょう。が、そこまで特別なことを感じる要素ではないように思えます。色々調べてみたのですが、個人で利用するならネットカフェでいいなあと(笑)。

都市部に大きく展開しているということで、企業にとってはオフィスを借りるよりもWe Workを使った方がコスト面でメリットがあるかもしれません。また出張等で別の都市に行ってもオフィスを使えるのは助かるかもしれませんね。

ビルを貸す側にとっては賃料や不動産価値の上昇につながり、We Workに貸すことでの価値上昇につながっていたようです。

正直、自分で書いていてもなぜWe Workがうまくいったのか分からないのですが、うまくいったことで企業価値が上がって、それにより不動産価値が上がって、利用者も喜んでくれて、といったいいサイクルとなったのではないかと感じます。いやうまくいくための様々な仕組みがあったのかもしれませんが。


話は急に変わるのですが、駐車場には2種類のビジネス形態があります。1つは月極、もう1つは時間貸し

例えば10台駐車スペースがある駐車場を考えてみます。月極で1ヶ月1万円とすると全て埋まった場合、月10万円の収入となります。

時間貸しは、最近1日最大○○円というものが多いので、1日最大1,000円だとします。全て埋まれば1日10,000円、1ヶ月で30万円の収入となります。

月極は収入が少ないものの、契約を結べば必ず入ってくる収入なので安定しています。時間貸しは収入が多くなるものの、常に埋まるとは限らないので、利用者が少ないと収入につながらず不安定になることでしょう。


We Workのビジネスモデルは時間貸しの駐車場と同様だと思うのです。ビルの一部を借り上げるので必ずコストがかかります。借り上げたオフィスを長期で貸し出すわけではなく、短期で貸し出すので、コストを上回る回転をしていればいいのですが、下回ったら途端に赤字になってしまうのです。

リース料の支払いは年20億ドルになるそうで、各拠点の稼働率を上げないと支払いに窮する状態のようです。

従業員4000人解雇なんていうニュースも出ていましたが、コストを下げるための手段ですね。収益率の悪い拠点を廃止するという話も出てくるでしょう。しかしビルとのリース契約をしているところをどうするのか、考えるに大変です。

上場出来なかったことで資金を集められなかったのも痛手だったでしょうが、仮に上場出来ていたとして何とかする策があったのでしょうか。その辺を市場が嫌ったのでしょうね。

ソフトバンクグループはなぜ追加支援まですることにしたのでしょうか。今はうまくいっていなくても将来性があると見ているのでしょうか。それとも退くに退けない状態なのでしょうか。

We Workの話はどうもピンと来ていません。シンプルなビジネスモデルがこうも大きくなったところに非常に興味があるのです。何か分かったらまとめてみたいと思います。