非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

レバレッジ型の投資信託とは?

つみたてNISAやiDeCoなどで投資する際には指数連動型の投資信託を淡々と積み立てましょうというのが教科書的なアドバイスになります。

指数連動型の「指数」とは日経平均やS&P500のような株価指数などのことで、それに連動するのが指数連動型となります。

例えば日経平均連動型であれば、日経平均が上がれば投資信託も上がる、下がるなら下がるといった動きを目的として設計されています。

指数に連動するような商品に投資することをインデックス投資などとも言います。

www.fpsobako.work

実際にどういう商品に投資したらいいかといったときに、まず名称に「日経平均」とか「S&P」などといったキーワードが入っているものを参照する方もいることでしょう。

そこから目論見書という、まあ商品の説明書のような書類を見て、その特徴などから投資するか判断することになると思います。

ところで最近、レバレッジ型といった商品が増えているように見受けられます。

レバレッジ型とは

レバレッジとは「てこ」のことです。小さい力で重いものを動かすあれです。

FXや株の信用取引をしたことがある人は分かると思いますが、実際の資金より大きな金額の取引が出来ます。例えばレバレッジ2倍であれば、1万円で2万円分の取引が出来ます。

例えばモーニングスターで「iFree レバレッジ S&P500」という商品を見てみましょう。

www.morningstar.co.jp

商品の特徴について以下のように記載があります。

主として、米国の株価指数先物取引、米国の債券およびわが国の債券に投資する。株式の組入総額と株価指数先物取引の買建玉時価総額の合計額が、原則として信託財産の純資産総額の2倍程度になるように調整することにより、日々の基準価額の値動きがS&P500指数(米ドルベース)の値動きの2倍程度となることをめざす。

S&P500に連動する商品ではあるのですが、値動きが2倍になるということです。

例えば普通のS&P500連動型ファンドが100円上昇するときに、このファンドは200円上昇することになります(あくまでイメージとして)。

「これはスゴい、レバレッジ型を買わない理由がない!」と思った方は気が早いのです。値動きが2倍になるということは上昇が2倍である一方で下落も2倍の動きをするということになります。

倍の速度で儲かるかもしれないけど、倍の速度で損をするかもしれない、つまりリスクが高まっているということになります。

資産形成という観点から、こういったレバレッジ型を勧めるか?と言われると何とも言えない部分があります。勧める根拠がないのですが、勧めない根拠もないというのが正直なところです。

上昇相場では効率的に資産を増やせるのですが、下落相場では効率的に(笑)資産を減らすことになるでしょう。

相場の状況を見極めて投資するのが難しいから積立投資を勧めるというところがありますし、自身もそうであります。ですから中々扱いの難しい商品ではあるでしょう。

例えば、投資資金の一部をレバレッジ型に回してリスクを高めることでより高いリターンを期待するという使い方になるでしょうか。

名称に日経平均とかS&P500とか入っていることで安心して買うのではなく、目論見書をキチンと読んで商品の特性を押さえてから投資することをお勧めします。