非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

被相続人の銀行口座をどうすればよいか

通帳の繰り越しをしたくて某銀行の本店に行きました。ATMで繰り越しが出来れば良かったのですが、出来ないタイプの口座のようで仕方なく窓口に向かいました。

中々順番が回ってこなくてボーッと待っていると、ある窓口でちょっと揉めているような声が聞こえてきました。お客さんは年輩の女性、窓口の女性は何か分かりませんが「出来ない」と断っているようです。しばらく揉めているようでしたが、窓口の女性は席を立ち、またお客さんの女性も不服そうな顔ながら席を立ったので話は終わったのだなと思いました。

それからまたしばらく待っていると、先ほどの年輩の女性がまた窓口に戻ってきました。そして窓口にはベテランの男性行員が対応にやってきました。どうやら最初に対応した女性行員さんでは手に負えなかったのでしょう。

しばらくは穏やかな会話が続いていたのですが、しばらくすると揉め始めました。年輩女性の声も大きくなってきました。どうやら相続の関係で被相続人(亡くなった方)の口座について話しているようなのです。

男性の行員さんは「分からない」すると年輩女性は「○○支店に行って相談したら、分からないから本店に行けと言われたので来た」ということを言っていました。ちなみに○○支店は本店からはかなりの遠方で、来るのはかなりの手間であるようなところです。

ここからは、これぞまさに押し問答とでも言わんばかりで、「分からない」「本店に行けば分かると言われた」の繰り返し、ひたすらのラリーでした。

相続時の銀行口座の手続きに必要なことは

私の母も祖父が亡くなった時に祖父の銀行口座の証明にかなり手間取ったという話をしていました。書類が多いし、何度も足を運ばされたし、とかなり怒っていたのを思い出します。

今回の話とは全く関係のない、みずほ銀行のHPで相続について見てみましょう。

www.mizuhobank.co.jp

ううん、なかなか面倒です。遺言書の有無から始まり、戸籍謄本、印鑑証明書、遺産分割協議書、聞き慣れないものも含めて色々あるようです。

この辺、概ねどの銀行も同じような書類を求められるのでしょうが、同じというわけではないようです。某銀行はもう少し複雑なようですし。

実際のところ亡くなった方がどこの銀行に口座を持っていたのか、また最近では通帳がないネットバンクもありますから、どこに、どれだけの財産を保有しているのか把握するのに苦労するということもあるようです。

まあ余程の資産家でもない限り、どこにどれだけ資産があるかを家族にでも伝えていないことが多いでしょうか。

相続が発生した場合には速やかに銀行に相談に行くのが良いでしょう。でも亡くなってから随分時が経ってから遺産が見つかったというときには話が大変になるかもしれません。

時は戻って

しばらく押し問答が続いた後で、男性行員が「時間が経っているから分からない」というようなことを言っていました。あるいは亡くなってから随分時間が過ぎていたのかもしれません。

それでも年輩女性は引きません。「だから本店に行けば分かるって言われたんだ」と。そりゃそうだ、支店で手に負えないから本店に行けって言われて遠路はるばるやってきたわけです。引き下がるわけには行きません。

「○○支店に行って相談してみてください」いや、それはないだろう!案の定「支店で分からないから本店に行けって言われたのに、同じことの繰り返しだ」と年輩女性。

「そんなことを言ったのは支店の誰ですか?」いや、普通いちいち行員さんの名前なんて聞かないでしょ。年輩女性は言いました。「どうしたらいいんですか。本店でも分からないって言われたら、どうしていいか分からないでしょう」。確かに。どうにも問題を解決するための回答がひとつもないのです。色々言っているけど「本店には関係ない話だよ」と聞こえてしまう。

そんなやり取りを聞き、あれこれ思いを馳せているとようやく窓口から呼ばれ、通帳の繰り越し処理をしてもらえました。通帳の繰り越しに随分と時間を取られたものです。

私の繰り越しが終わった後も、男性行員さんと年輩女性の押し問答は続いているようでした。

この話、本当のところどうだったのかは分からないのです。銀行側の対応が良くなかったのかもしれません。年輩女性の言い分が正しくなかったのかもしれません。

例えば、既に相続は完了して被相続人の口座は凍結しているけれど、相続に与れなかった年輩女性がクレームを入れているのかもしれません。聞こえ漏れてきた話だけで判断するのは正しくないです。経緯も事情も分からないのですから。

ひとつ言えるのは、銀行の窓口は不特定多数の人が行き来する場であり、私に聞こえてきたやりとりをするに相応しい場所だったのかな?と思うのです。私は目にしたもの、耳にしたものが必ずしも真実だとは思わないように気をつけているのですが、皆さんがそうとは限らない。人によっては横柄な銀行だなという印象を持ったかもしれませんね。

私も、後から出てきた男性行員はベテランのようでしたが、応対はいただけないなという印象を持ちました。