投資というと、割安感をみるPERや効率的に稼いでいるかみるROEといった指標のように、財務や会計にフォーカスして判断を下すのが従来のあり方です。そして今もそうです。
それとは別のアプローチとして、近年よく聞かれるのが、ESG投資です。
ESGとは、Environment(環境)、 Social(社会)、Governance(企業統治)の頭文字をとったものです。
例えば、最近話題になっていますが、環境を考えてプラスチックから紙のストローに変えましょう、とか、女性がもっと働ける環境をつくりましょう、とか、そのようなESGにつながる活動をしている会社に投資していきましょう、といったアプローチです。
GPIFが投資の判断に使っているようですし、関連するETFや投資信託も出ているようです。
ESGの考え方には、企業の社会的責任という点もあるかもしれませ
ん。
では環境によいことをしている企業を買えば儲かるのか、社会に優しい企業を買えば儲かるのか、というと必ずしもそうではないと思います。
例えば、会社で託児所を作れば、女性の離職率が減るし、入社を希望する人が増えるかもしれません。
配達業者が時間指定の配達をやめることにより、売り上げが落ちるかもしれませんが、働き手の負荷が減り、さらに人件費が下がるかもしれません。
ESGを考えることで、企業イメージが上がるとかいった面もあるのかもしれませんが、企業活動を長期的に行っていく上で必要なアプローチとなっているという点も見逃せません。
長期的に安定した企業活動が出来るなら、その企業に長期的に投資する価値があるかもしれません。
我々のような個人投資家に使えるアプローチかは分かりませんが、考え方としては非常に参考になります。
経済産業省のESGに関する説明です。
https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/esg_investment.html