今年のノーベル経済学賞が発表されました。「開発経済学を根本的に刷新した」と功績を称えられた3氏が受賞しています。
そもそも「開発経済学」という言葉を初めて聞きました。とてもざっくりと言ってしまうと、途上国の経済問題について研究する学問ということのようです。
と言っても途上国の経済問題というのは非常に幅が広いですから、その研究分野についても広範囲に渡ることでしょう。
受賞した3氏は何をしてきたのでしょうか。
開発経済学では途上国の支援を掲げてきたそうです。しかしどう支援すれば良いのかというのが分からないというのが実状だったそうです。
受賞した3氏は様々な実験による支援とその効果を長期間に渡って検証してきたとのことです。
例えば3氏の1人クレマー氏は、ケニアにおいて、どうすれば子どもの健康状態や就学率を向上させられるかという実験をしたそうです。様々な調査の結果、寄生虫を駆除する虫下しの薬を投与するのが最も費用対効果が高いという結論に至ったそうです。
ちょっと想像のつかない結論であります。ここに辿りつくには様々な苦労があったのではないかと思われます。
このような社会実験というのでしょうか、により具体的な支援策が生み出され、それが途上国支援の現場で実際に応用されているのだそうです。
経済学の素人が言うのもなんですが、実際に現場で実施して効果を導き出した支援策であること、それが支援の現場で使われていることに意味があるのだろうと思います。