非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬について考える

先日、信託報酬が低いことでも人気のeMAXIS Slimシリーズの米国株式(S&P500)の信託報酬が0.15%から0.088%に引き下げられることが発表されました。

2019年11月12日から信託報酬率が引き下げられるとのことです。

積立投資をするにあたり、米国株式のインデックスに連動するファンドに投資するのは大事な選択肢のひとつです。

インデックスに連動するパッシブファンドは、誰が運用しても同じ結果になることを期待しますから、ファンドによる差が出るのは手数料ということになります。信託報酬が低いファンドは我々投資する側にとって大きなメリットとなります。

最近の傾向としてパッシブファンドは売買手数料は無料(ノーロード)、そして信託報酬は低くなっているように思います。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の本日10月23日時点での純資産総額は約326億円ということです。これに0.88%をかけると28,688,000円となります。実際のところ、こんな単純な計算かは分かりませんが、326億円を運用して年間2900万円ほどの報酬となるということです。これが多いのかどうかは分かり辛いところですね。

同様にS&P500に連動する、あるファンドの純資産は30億円ほどです。これが同じように信託報酬を下げて0.88%にした場合、264万円となります。年に264万円しか入ってこないとなると運用するべきなのか、私でも悩んでしまいます。

同じインデックスに連動することを目的とするファンドの場合、手数料が低い方が良い商品ということになります。となると、よほどの理由がない限り手数料が最安値のファンドにお金が集まることになるでしょう。結果、手数料を下げていくチキンレースのようになっていくのではないでしょうか。

一時期の牛丼の値引き合戦のようなものです。

信託報酬の引き下げ合戦は投資家にとって有り難い一方、ファンド同士の生き残り合戦になってしまうのかもしれません。

投資しているファンドが廃止になるのは困りますから、生き残り合戦のような形にはならないでほしいなと思います。

今の流れだとファンドは、1つ2つの強いパッシブファンドと、独自路線をいくアクティブファンドの2種類に分かれていくのではないかと思わないでもないですね。

まあパッシブファンドの方が人気があるということで似たようなファンドが増えたという背景もありそうですが。