非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

つみたてNISA

つみたてNISAというものがあります。資産運用の話になるとよく聞く単語ではないでしょうか。

つみたてNISAについて理解するにはNISAのことを知っておくといいと思います。そこで、まずはNISAについて見てみましょう。

NISAとは

NISAとは2014年に始まったもので、株式等を売買した際に得た利益や配当金が非課税になるという制度です。

これは1年あたり新規投資額の上限を120万円としていて、そこから生まれた利益に対して最長5年間を非課税期間とすることができるおいうものです。

iDeCoとの違いは、掛け金を税控除の対象と出来ないこと、その代わり60歳まで現金化出来ないという制限がないので、必要な時に現金にして使うことが出来ます。

そういった特徴を理解して使い分けるとよい制度のはずです。

しかし、非課税期間が5年間ということで長期投資、資産形成には向かないのです。

では頻繁に売買すればいいかというと、新規買い付けの上限が120万円ですから、例えば1単元が100万円の株だと、1回の取引でほぼ非課税枠を使ってしまうのです。

そして最大の問題が損失を他の利益と相殺出来ないことです。

短期売買が出来るほどの非課税枠ではないため、頻繁な利益確定や損切りには向きません。かと言って5年以内に利益を出せないということになると損益通算が出来ず、ただ損を受け入れるしかないのです。

制度が始まる前に証券会社のセミナーに参加したのですが、プロの方々もこの問題点を指摘していました。

一番いいのは100万円(当初の上限額は100万円でした)で株を購入して、それが10倍になったところで売る、なんて使い方になるよね、なんて中々厳しい話が出ていたのです。

そんなわけで、何とも使いにくい制度なのです。

つみたてNISAの登場

2018年からスタートしたのが「つみたてNISA」です。

NISAと名前に付くだけに、基本的な考え方はNISAと同じです。損益通算出来ないという問題点も一緒です。

大きな違いは、1年間の新規投資額上限は40万円となります。その代わり非課税期間が20年となります。

また投資出来る商品にも制限があり、ノーロードのもの、信託報酬が低いもの、など長期で資産形成するのに適したものとなっています。そういう商品であることが求められるため、投資信託ETFといった商品に限定されています。

もちろん長期で投資したから必ず儲かるというものではありません。20年後に残念な結果になっている可能性だってあるのです。

それでも勉強して、地道にコツコツと積み立てていけば、それなりの資産を築き上げることが出来る可能性は高まります。

これであればNISAとは違い、資産形成の助けになるかもしれませんし、投資を始めたいという方にお勧め出来るかなと思っています。

ちなみにNISAとつみたてNISAどちらの口座も持つということは出来ません。各年に1口座を持つことしか出来ません。

そんな私は、使いにくくてNISA口座をほったらかしていました。来年こそはつみたてNISAの口座を利用しようと思っています。