非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

営業利益が減るということ

人の噂も75日なんて言いまして、こないだ大騒ぎした話題も、ちょっと経つとすぐ忘れてしまうものです。

特に最近はニュースネタの重さに関わらず、世間で盛り上がれば炎上して、あっという間に忘れ去られるような気がします。

日産自動車が25日に2019年4から6月期の連結決算を発表したのですが、営業利益が前年の同期と比べて99%減となったそうです。

そういえばアメリカで自動車販売の問題が色々あったなあ、他に何かあったかなあ?そうだ!お家騒動があったじゃないか、と思い出しました。

昨年の11月くらいから今年の4月くらいまでニュースを騒がせていたのですが、今ではすっかり忘れてしまっていたのでした。

営業利益とは何か?

日産自動車の細かい話はさておき、99%減ったという営業利益とは何でしょうか?

会計や簿記に詳しい方には当たり前の話でしょうが、関わりのない人はあまり知らないことではないかと思います。

決算書の1つに「損益計算書」というものがあります。決算書とは財務諸表というもので、こんなことを言うと怒られるかもしれませんが、会社のすごいお小遣い帳のようなものです。

その「損益計算書」の中に5種類の利益が存在します。

最初に「売上総利益」というものが出てきました。これはよく聞く単語として「粗利」というものがありますが、まさにそれを指します。これは「売上から売上原価を引いた金額」となります。

2番目に出てきたのが今回のテーマ「営業利益」です。営業利益は「売上総利益から販売費および一般管理費を引いた金額」となります。

「販売費および一般管理費」には色々なものが費用として含まれますが、例えば販売費には広告費や宣伝費があります。また一般管理費には従業員の給料や家賃などが含まれます。会社が利益を上げるのに必要とする経費と考えてよいのではないでしょうか。

この後に更に3つの利益があるわけですが、会社が本業で稼ぐ力を見るのには営業利益を見るのがよいでしょう。

つまり99%も営業利益を減らしてしまった日産自動車は本業で稼ぐ力が著しく減ってしまったと見ることができます。

日産自動車は22年度までに12,500人の人員削減をするということも発表しています。人員削減をすれば一般管理費が減りますから、売上が変わらない、または一般管理費の削減に比べて減りが少なければ営業利益を増やすことが出来るでしょう。

もちろんコストカットだけではない、何か復活に向けた策があることでしょうが一度失った人材は戻ってこないです。今後、日産自動車がどう変わっていくのか気になるところです。

それでも75日もすると忘れてしまうのかもしれませんね。