非金融系FPそばこと不確実な日々

2019年2月にCFPを取得しました。FPとして知っておいた方が良さそうなことを色々と書いていきます。

株価=EPS×PER

今朝のモーサテで取り上げていたネタですが

株価=EPS×PER

という式について考えてみました。

何でも以前と比べて日経平均の価格はそれほど変わらないのですが、EPSが下がっていて、一方PERが上がっているというような話でした。上の式に当てはめれば分かる通りなんですが、EPSが下がっても、PERが相応に上がれば株価は変わらないわけです。

同じ株価であってもその実質は必ずしも同じではないんですね。

モーサテではそういう話をしていたわけではなく、今後の上昇余地があるかという話だったのですが、私の興味は今後の上昇余地よりも、この式を見て改めて株価の意味ということを思ったところでした。

さて本日の日経平均は2万3148.57円でした。その内訳ですが、PERが13.94倍、EPSが1660.58円となっています。2つの数字を掛け合わすと大体本日の日経平均の価格となりますね。

ではかつての日経平均の最高値のときはどうだったのでしょうか。

日経平均は1989年12月29日に史上最高値3万8957.44円を記録しています。残念ながら、このときEPSとPERを見つけることは出来なかったのですが、この当時の平均PERは約80倍だったそうです。するとEPSは約480円~490円くらいになります。

今日の日経平均の内訳と比較すると全く別物の様相を示しています。

実際のところ、当時と今とでは日経平均を構成する企業も随分と顔ぶれが変わっていることでしょうし、単純に比較することに意味はないように思います。よく○○年以来の水準まで回復などといったような話も出ますが、実は日経平均の株価を比較するニュース自体はあまり真剣に聞いても仕方ないのかもしれません。

ただし、PERの差というのは非常に意味があると思います。

89年の史上最高値の頃に記録していた80倍というPERは一般的に考えて高すぎると言えるでしょう。一方、今の14倍前後というPERは妥当、もしくは安いといって良いかと思います。PERの数字は同業他社と比較しないと妥当な値は分からないとされています。日経平均は日本を代表する指標ですから、海外各国を代表する指標と比較する必要があると思います。世界的な平均が17倍くらい、アメリカのダウは20倍くらいとなっているようです。そういう観点からもおかしい値ではないと言って良いでしょう。

日本経済は色々ネガティブなことばかりが言われ続けた20年とかなんでしょうがPERを見る限りではそれなりに健全な状態にあるのかもしれません。