優先株というものがあります。一般的な株と債券の間くらいのものだという説明をされている方もいます。ここでは一般的に取引されている株を普通株と呼ばせてもらいます。
普通株との違いとして、優先株は優先的地位を持っているという特徴があります。
配当金を出す場合、普通株の保有者に比べて優先的に受け取ることが出来ます。また会社を清算する場合に、その残余財産を受ける場合にも優先されます。ただし債券保有者が残余財産を受ける場合には優先されますので、普通株と債券の間という位置付けと表現されているのだと思います。
もちろん良い面ばかりがあるわけではありません。優先株の保有者は議決権に制限があります。
株主になると株主総会の前に議案に対する賛否の回答を求められます。これは保有する株式数に応じて力の優劣があります。例えば私のような単元株程度しか持たないものの賛否は大勢にほぼ(全く)影響しません。しかし全体の半数に及ぶ株を保有している人の意見は決定に大きく影響します。波分を超えているなら、その人の意見だけで決定することも出来てしまいます。
企業買収をする場合に大量に株式を手に入れようとするのは大きな議決権、つまり決定権を手に入れたいからです。
本来の株保有の目的からすると議決権を持つということは大事なことです。しかし我々ほぼ影響力のないものにとっては議決権より配当の方が有り難いものです。
日本で優先株を買えるか
優先株は一般的には上場するものではないようです。ですので我々が手に入れるのは中々難しいようです。
しかし伊藤園だけは優先株が上場しています。伊藤園のIRのページに普通株と優先株の違いが掲載されています。
伊藤園の優先株を保有すると、議決権がない、優先配当あり、配当金は普通配当×1.25、となっています。普通株より配当を多くもらえるんですね。その代わりに議決権はありませんよ、ということです。株主優待については普通株同様にもらえるようです。
伊藤園の優先株は証券会社で普通株のように購入することが出来ます。
ちなみに私が初めて購入した株が伊藤園で非常に思い入れがあります。あまり銘柄に思い入れはしない方がいいとも言われますが。
株以外ですと投資信託で優先株を対象としている商品を購入することが可能です。ETFだと国内で上場しているものはないかもしれません。海外だといくつか商品があるようですね。
過去の経験として下落相場では高配当の銘柄が増えてくることもあり、配当に注目するとうまくいくというイメージがあります。